邦画ブラボー

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「約束」

2004年09月14日 | ★愛!の映画
「蛍がこの世の中にいるなんて、もう信じない」
Q:この台詞を詩のようにつぶやけるやつは誰か他におるか!
A:ハイ上官殿!岸恵子しか、いないであります!

こんなサムいギャグを飛ばすまでも無く、
日本映画でありながら、フランス映画のよう・・と評された
由縁のひとつは、
「立っているだけでもフランス」・岸恵子の存在感でした。

テーマが日本映画ではなかなか見られない「大人の恋」であること、
そして斉藤耕一監督の詩的な世界が仏映画的なものを
感じさせたのかもしれません。

「約束」という言葉はなんと我々の好奇心をそそるのでしょうか。

宿命を背負った女(岸)と青年(萩原健一)の切ない恋を描いた、
この叙情詩のような映画を、私はつぶれかかった田舎の映画館で見ました。

お客はなぜか妹と私の二人のみ。
がらんとした映画館の真ん中には
大きなダルマストーブがあって
もぎり兼、掃除婦兼、経営者のおばさんが、
私たちだけのために火をつけてくれました。

とうていロマンチックとは言えない環境だったのにもかかわらず、
チロチロと燃えるストーブの傍らでスクリーンを見つめながら
しばし遠い街へ旅をしたような気がします。

斉藤監督にはずいぶん前ですが、お会いしたことがありました。
ジャズがお好きなダンディな紳士でした。

一度見たら忘れられなくなる、切ない愛の映画。
秋から冬にピッタリの映画です。

*注:写真と記事は全然関係ありません

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