昭和一桁生まれの私の母が
常々「高峰秀子は泣くのがうまかった」
と申しておりましたとおり
子役時代からすでに天下一品だった「泣き」の演技で
木下恵介監督をももらい泣きさせていたという。
あの超・好き嫌いがはっきりした木下監督が
絶大な信頼を寄せていた高峰秀子とは!いったい!?
人間のあらゆる感情を表現できる女優。
一本びしっと芯が通っていて
そしてどんな表情もたまらなく美しいのよねえ~~~
ご自身が本の表紙に選んだのは
「浮雲」での思いつめた、暗~い表情の写真。
普通の人の暗い顔って
陰気で目をそむけたくなるものですが・・・
デコちゃんは笑い顔泣き顔、怒った顔、どんな顔も綺麗。
私は、
たまりにたまった鬱積を
どばっと吐き出してワッと泣く時のデコちゃんが大好きだ。
デコちゃんが泣くと、私もスッキリするというワケ。
知られざるエピソードも満載だった。
「二十四の瞳」の元子供たちの同窓会。
撮影後も「大石先生」から送られてきたというはがきを
大事に持っていた人がいた。
添えられていた絵がうまくてびっくり。
きっと女優をやっていなくてもエッセイスト+イラストで
名を成したことでしょうね。
近しかった人たちからの証言から
生の高峰秀子が浮かび上がってきた。
成瀬巳喜男監督を尊敬していたのは間違いないでしょうが
男と女としてはどうだったのでしょうか?
ア~~ア、
「浮雲」
「女が階段を上るとき」
が見たくなったな~~~