夕暮れ時
蝉の泣き声を聞きながら松本清張ドラマを見る。
節電のため、扇風機をまわすと
普通に暑かった昭和の夏が甦ってくる。
蚊取り線香を炊いてっと・・
これに枝豆とビールがあれば・・・・・・・
いわゆる昭和のオヤジ?
妻(浅田美代子)と二人暮らしの風間杜夫は
夫を亡くした原田美枝子と深い仲になるが、
原田には女手ひとつで育ててきた男の子がひとりいた。
あっけらかんとした妻、浅田美代子との暮らしはモダンな今時風で
食卓に並ぶ料理もお洒落だけど
普通の中年男が好きそうな食事ではない・・
愛人、原田美枝子の家は古い庭付き木造一戸建て。
古いけど落ち着ける家と、男が喜びそうなおふくろの味的なつつましい食事。
加えて原田美枝子のほうが抜群に色っぽいです(爆)
この対比がなんともよく出来ています。
毎日のようにひとつ隣のバス停で降りる風間杜夫はルンルン気分でした・・・
が・・
ただひとつ気がかりなのはそこんちの子供!!
風間杜夫のトラウマ・被害妄想演技が大げさで面白い。
子供の無表情な表情、汗で額にへばりついた髪の毛がいいです。
そして
二人の情事を襖の間からのぞく目は誰だ!?
ホラ~~~だ!
この話、少年でも立派なひとりの人間(男)なのだという意味で
「天城超え」にモチーフが似ている。
恐ろしいトラウマによる疑心暗鬼で
自らの首を絞めるように自滅していく主人公の心理描写がこのドラマの肝です。
スリリングな演出で
風間と原田コンビの演技も抜群だったしとっても
面白かった!けど
昔一度だけ見て強烈な印象を持った
野村芳太郎監督
加藤剛、岩下志麻版が激しく見たくなった!
それにしても清張さんの小説の題名はいつも 謎!!
「影の車」っていったいなあに??