邦画ブラボー

おすすめ邦画(日本映画)のブログ。アイウエオ順(●印)とジャンル分け(★印)の両方で記事検索可能!歌舞伎、ドラマ感想も。

「大魔神逆襲」

2007年05月14日 | ★恐怖!な映画
第一作目「大魔神」は高田美和、
「大魔神怒る」で藤村志保、
そして三部作の最後を飾る
「大魔神逆襲」は、いたいけな子供の願いに答えて登場する大魔神!

監督は「不知火検校」「ある殺し屋」の森一生。
期待通り、あっと驚く血も涙も無い展開である。

隣の城主の砦建設のために
父や兄たちが次々とさらわれ
地獄谷で働かされていることを知った鶴吉 大作 金太は
こっそりと家を抜け出し助けに行くことに。
まだ幼い杉松もついていった。
だがそこへ行くには
「神さまの山」を越えなければならない。

それ無謀だよ~~

「スタンド・バイ・ミー」のような成長ものかい?と思うほど、
前半が長い。子供たちの好演にしばし時間を忘れるが、
我に返ると早、小半時。

「いったい
魔神さまはいつお出でなさるのか~~~~!!!」

大概の人はしびれを切らしてしまうのも無理は無いが、
子供が川に流されようが、
憎憎しげな安部徹が無慈悲な命令を下そうが
名和宏が村人を硫黄の池に蹴落とそうが、
ここはじっくり待って、 待って、
待ったあかつきの
大魔神の登場はさぞかし・・と、思ったとおり
前回はモーゼのように海をわけた魔神が
今回は吹雪の中からドラマチックに登場した瞬間の喜びったら、
それはもう格別であった。

雪煙に響き渡る魔神さまの足音。
それにかぶさる
伊福部節!!

空腹に勝る調味料は無しとはこういうことをいうのだろう。

神々しいというか、不気味といいますか、
形容し難い畏怖の念が巻き起こる。

大映京都が誇る美術の粋を集めたセットを
ダイナミックに破壊するも、人間どもはなすすべも持たない。
これこそ「天誅」!

神様が怒るとこ~んなに怖いのである!!

1966年
監督 森一生
特技監督  黒田義之
脚本 . 吉田哲郎
撮影   今井ひろし 森田富士郎
音楽   伊福部昭
美術 西岡善信 加藤茂

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「大魔神」

2007年05月10日 | ★恐怖!な映画
歴史に残る大魔神誕生の映画!
監督は「妖怪百物語」 「眠狂四郎円月斬り」など、
時代劇のベテラン安田公義であるが故か
コテコテなところがいいです。

悪人はとことん悪人面、
善人は美男美女と分かりやすいところも含めて。

全体に暗いトーンの画面に
伊福部昭のダイナミックで荘厳な音楽が気分を盛り上げる!

前半は悪代官がこれでもかと悪事を働き、村人を苦しめる。
前城主の忘れ形見花房忠文(青山良彦)と
忠臣猿丸小源太(藤巻潤)は捕えられる。

前半の見ものは調子に乗った家来たちが、
お山の神様を破壊しようとするところ。
それみたことか状態が待っているとも知らずに!

そして、いよいよ忠文と小源太が処刑されるという時に、
忠文の妹小笹(高田美和 )の祈りに答え、
満を持して「大魔神」が登場!

圧倒的な迫力にしばし呆然。
こんなにすごかったっけ?

それにしても緑のお顔恐~~い!

眉間に杭が打ち込まれたままの姿で暴れまわり、
悪人を踏み潰し、
串刺しにし・・城をクラッシュしまくる。
いやあ痛快。

悪人をやっつけてもまだなお暴れていて
小笹に再びお願いされてお山に帰る魔神。

美女に弱いというのもナンだが、
出てくれ、帰ってくれとお願いするほうも勝手といえば勝手である。

特撮も素晴らしいが、
シンプルながらドラマがしっかりしているので大人が楽しめる。
といいますか、小さい子供さんには刺激が強すぎるかもね~~
その情容赦がないところがイイんですけど!

「悪いことをすると罰が当たる!」
コレ、大事な観念だと思いますねえ~~

監督   安田公義
特技監督 黒田義之
脚本   吉田哲郎
撮影   森田富士郎
音楽   伊福部昭
美術   内藤昭
照明   美間博

*映画の中のイイおんな
高田美和:可憐で、美しい。大きなお目目に形のいい唇。
清純派でありながら演技も確かなのはやはり
高田浩吉さんの娘という血筋?後年は熟女としても名をはせる。

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「怪奇大作戦・壁ぬけ男」

2007年05月05日 | ★恐怖!な映画
昭和43年に放映された円谷プロの
伝説のシリーズ

怪奇な事件を科学捜査研究所の
面々が解決する「怪奇大作戦」は、
ただおどろおどろしいだけではなく、
その中に人間ドラマを織り込んだ温かみのある内容だった。

毒々しいメイクをほどこした怪人が
「あははははは・・・・あはははは」と笑いながら
「ぬける」と言うよりは
壁にめり込んでいくサマは、子供がみたらトラウマになりそう!

江戸川乱歩の小説から抜け出してきたような
狂気のマジシャンに悪役で有名な田口計。
哀愁を帯びた芝居が余韻を残してナイスであった。
・・・でも やっぱりギラギラ系の顔が怖いです

実直が背広を着ているような所長、原保美のたたずまい、
勝呂誉、松山省二、小林昭二、お茶汲みの小橋玲子、
ほのぼのしているメンバーの中で
一際異彩を放っているのがわれらが岸田森
白衣姿で科学的根拠を説明されると
なんだかワケわからないながらも
納得させられてしまう説得力がある。

オープニングのインパクトと
ラストの歌が最高に気分を盛り上げる。

さあ、
次いってみよう!と思ったら、
5作録画したはずが 
3作「壁抜け男」、「氷の死刑台」、「ゆきおんな」
しか録れていなかったという、
恐ろしいオチが私を待っていた!!

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