先日「馬賊芸者」(昭和29年製作/島 耕二 監督/火野 葦平 原作)という邦画を見ました。主演は3年前にお亡くなりになった京マチ子さんでした。何ともすごいタイトルだなと思ったのですが、映画の舞台が博多だったのです。馬賊芸者という名称については2017年の西日本新聞に次のような記事がありました「・・・明治・大正期。日露戦争(1904年勃発)後に満州を訪れた水茶屋券番の芸妓2人が「満州帰りの芸者」として鼻息荒く、客を客とも思わぬ豪気さで人気を集めた。そんな2人は「馬賊(ばぞく)芸者」と呼ばれ、やがて水茶屋の芸妓たち全般を指す愛称になった・・・」(注1)ということだそうです。映画は大正時代を舞台に第一次世界大戦の好景気に沸く博多の歓楽街で元祖「成金」の旦那衆と馬賊芸者たちの姿を描いています。興味深いのは、博多人形の制作現場や博多どんたくの場面が描かれていることでした。映画の中では、単に「おまつり」としか呼ばれていないのですが、祭の行列の中に「かさ鉾(ぼこ)」(上の写真です 注2)が出てきたので博多どんたくだと分かりました。「かさ鉾」の下をくぐると無病息災の御利益があるそうです。
(注1)西日本新聞 2017年6月13日https://www.nishinippon.co.jp/item/o/497809/
(注2)https://yokanavi.com/feature/29244/