博多住吉通信(旧六本松通信)

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小惑星リュウグウのサンプルから液体の水を発見!

2022年09月28日 | 宇宙開発・天文
 TBSの報道によりますと、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、2020年12月に地球に帰還した探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」から持ち帰った石の中から、なんと「液体の水」(上の写真の黒い穴に水滴が入っていたそうです)(注)を検出したと発表したそうです。JAXAと東北大などの「石の物質分析チーム」は、分析の結果、新たにリュウグウの石の中に封じ込められていた「液体の水」を検出したと発表、リュウグウの試料からは、これまで水酸基(OH基)は見つかっていましたが、「液体の水(H2O)」が検出されたのは初めてとのことでした。
 地球外から液体の水の現物を採集できたということは歴史的な大発見です。地球外のサンプルから検出された水としてはアポロ計画で採取された月の石に含まれていた水分子の検出に2008年に成功した事例がありますが、液体の水というのは初めてです。水は地球外の宇宙空間では液体で存在することは難しいと思われていました。水は1気圧のもとでは0℃以下では個体の氷になり、100℃以上では気体の水蒸気になってしまいます。灼熱地獄の金星ではごくわずかしかない水は全て水蒸気になり、酷寒で大気圧の極めて低い火星では水は氷か水蒸気にしかなれないと考えられています。火星以遠の木星、土星などの外惑星では全ての水は凍っているはずと思われていました。
 ところが1995年から2003年まで木星を探査したNASAの無人探査機ガリレオが木星の衛星エウロパの氷に覆われた表面の下に液体の水の海があることを突き止めました。エウロパの水の量は地球の水の量よりも多いらしいというのが驚きです。またNASAの土星探査機カッシーニは土星の衛星エンケラドスにもエウロパと同じような地下海を発見しています。意外と液体の水は思いがけない場所にあるようです。今回のはやぶさ2の発見は、そうした太陽系内の水の実物を入手できたということで画期的な成果だと思います。
(注)https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/160825?display=1&mwplay=1

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