博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

軍隊の無い国 2

2010年01月22日 | 時事
(昨日の続き)
 そういう国は全て中米にあります。
 一つは中米のコスタリカです。人口450万人ほどのこの国は1948年制定の憲法で常備軍を廃止しました。1983年には非武装中立を宣言しています。豊かな自然と教育や人権擁護にも熱心で、地域紛争の解決にも貢献し、同国のアリアス大統領はノーベル平和賞を受賞しています。このように結構存在感のある国なので、日本でも比較的知られています。
 もちろん実際には、この国はアメリカを中心とする集団安保の枠組みの中にあります。また侵略を受けた場合には徴兵制を含め軍隊を復活できることになっています。また5000人程度の軽火器で武装した国家警備隊(これを自衛隊のような準軍隊とする見方もあります)を保有しています。このようにいろいろ留保はありますが、特筆すべきは、ただ単に平和主義を宣言しただけでなく、常備軍廃止後半世紀以上にわたって、冷戦中の様々な困難があっても、積極的に地域紛争を解決し国際平和に貢献してきたことです。このコスタリカも1948年までは血なまぐさい内戦を繰り返していた国でした。現在でも政教分離が不十分だとか人種差別が残存しているといった問題はあるそうですが、随分努力してきた国でしょう。
 もう一つの国がコスタリカの南にあるパナマです。パナマ運河で有名な人口340万人ほどの国です。この国にも常備軍がありません(かわりに自衛隊のような保安隊がある)。1989年に反米に傾斜したノリエガ大統領を失脚させるためにアメリカ軍の侵攻を受け、翌年国防軍は解体されてしまいました。パナマは独立時からアメリカの強い影響下にあり、国内で使用される通貨もドル中心で、1999年まではパナマ運河はアメリカによって管理されていたなどアメリカの保護国のような国です。コスタリカのように国民が主体的に軍隊の廃止を決めたわけではないのですが、それでも20年にわたって軍隊廃止を継続しています。
 そしてもう1カ国が・・・(続く)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。