会話をしてるんだと思う。
ガラス や 金属と。
ガラスを切るとき わたしは呼吸しない。
ガラスに 耳を傾ける。
ハンダ作業の時 ハンダの好きな温度を探す。
これらは わたしが 体で 覚えたこと。
、、
それぞれの いい感じ がつながったとき、
ガラスは ご機嫌な音で 切れてくれるし
ハンダはきれいに すーっと流れてくれる。
だからこれは きっと
彼らと 会話しているんだと思う。
っm
わたしは 初めの頃 ハンダ作業でガラスを割った。
夢中でやっているうちに 小さな事にこだわりすぎて、
ガラスが熱割れしてしまう。
自分の手がやけどしないように、
革の手袋や軍手をはめて作業。
ある時 素手でガラスに触ってみると、
ガラスは とても とても熱かった。
悲鳴を上げていた。 ガラスは辛かったんだ。
熱かったんだ。 痛かったんだ。 辛かったんだ。
耐えきれずに、ガラスは割れる方を選んだんだ。
わたしは手袋をはめていたので気づかなかった。
わたしは 自分だけ守っていたから気づかなかった。
それからしばらくわたしは、ほとんどの作業を素手でする事に決めた。
わたしの手は やけど と 切り傷だらけ。
「根性焼き?」 と言われるようなやけどのあと。
そうしているうちに ガラスや金属が
どうしてほしいのか 少しわかってくる。
これは 会話。
わたし ガラス 金属。
、、
ものを作っている人たちは
みんなそれぞれの自分のこだわる材料に惚れ込んで
彼らと会話しているんだと思う。
布、金属、土、木、紙、絵の具、食材、etc・・・・。
それは ものをつくる 大きな喜び。
、、
相手が 人間だって 同じなんだろう。
自分だけ 皮の手袋はめていたら、だめなんだよなぁ。
相手の 呼吸 や 温度 を感じ取って、
空気なんて読まなくていいよ。きっと。
相手の口から出る言葉に 耳と心を傾ける。
傾けたい。
いつだって 自分に言い聞かせているんですが。
これが なかなか。。
言うのは簡単。
わたしは 修業が足りなすぎるんだ。
小さいなぁ。