GPS携帯

筆者の携帯にも付いているＧＰＳ機能は非常に便利な物である。

EZナビウォークなんかを使うと、自分の現在位置が直ぐに判るし
周辺にある美味しいお店を教えてくれたりする。

お子さんをお持ちのご家庭では、我が子の居場所が判り
誘拐や迷子の心配も減少する。

また企業が従業員にもたせると、サボリ対策にもなったり。

そんな便利なＧＰＳ携帯ではあるが
これが国家によって全て３Ｇ携帯への搭載の義務付けれるという話を聞いては、
少々ひっかかるものが。

昨年１月に改正・公布された、事業用電気通信設備規則がこの4月に施行され
それ以降に発売される3G端末は、
原則としてGPSモジュールの内蔵が義務付けられる。

ＧＰＳ機能という便利機能が、法律によって強制的に義務付けられるのは
如何なる理由によるものなのか？

総務省の言い分では
「携帯電話の普及に伴い、携帯電話からの緊急通報も増加の一途。一方、見知らぬ土地での事故などで、通報者が現在地を説明できないという問題が顕在化した。位置情報の自動送信により、接続後数秒～数十秒で通報位置を特定し、出動の迅速化を図る。警察・消防なども順次指令台を改修し、携帯電話の位置を地図上に表示するシステムを導入する」
と携帯で１１０番や１１９番に緊急通報された時に
その現在位置が速やかに把握出来るように、
との事であるがこの言葉通り取ってよいものか？
どうも匂う・・・

ここで連想されるのが
「Ｎシステム」
主要道路の上に設置してある、
通り過ぎる自動車のナンバーを自動的に次々と記録して行く装置である。
オウム事件等で一定の効果を挙げたと言われるが
その収集したデータが犯罪捜査だけではなく
市民の監視に使われるのではないか？
との懸念は当時から囁かれている。

そしてこのＧＰＳ携帯の義務化である。
Ｎシステムは、自動車を運転して主要道路を通行しなければ
自らの行動を警察に把握される事はない。
しかし、このＧＰＳ機能義務化によって
警察がその気になれば
携帯の電源を入れるだけで、自分の居場所が筒抜けとなってしまう。
個人情報の保護なんてあったもんじゃない。

この事実についてマスコミは
「これからはＧＰＳでますます便利やな～」
とポジティブな報道だけで、
その裏に隠されているかも知れない、国家権力の暗躍には全くのノータッチ。
筆者も自らの不安を消し去る為にも、より詳しい情報が欲しい。
マスコミの取材力に期待する、
特に週刊現代、こんな時こそ動けよ！