しっとう?岩田亜矢那

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意味がわかると怖い話2951 「Love forever」

2019年12月03日 10時38分28秒 | 意味がわかると怖いコピペ
「来斗!!今日はどこ行くのっ?」
「夢香の行きたいとこかな?」
「えぇー?教えてよぉ…」
「ふふっ、可愛いなぁ。」

私は神楽夢香(かぐらゆめか)。
17歳で、青春満喫中です。

そして、同い年の私の彼氏、幸坂来斗(こうさからいと)。
かっこよくて、優しくて…
本当に大好き。

来斗とは、小さい頃からずっと一緒だった。
いわゆる幼なじみってやつ。

まさか両想いだったなんてね…

少し前に付き合い始めたばかりだけど、お互い恋人関係以上に大切な人だった。

だから、この先も、別れることなんて考えられない。

「もう、来斗のバカっ!!大好きっ!!///」
「うん、俺もだよ。」

でも、やっぱり永遠なんてないんだね。

「ね、ねぇ………来斗?嘘だよね?…ねぇ、起きてよ。…起きて、笑いながら『夢香』って呼んでよ!!…来斗……来斗!!!!!うわぁぁぁん!!」

ねぇ、嘘だよね?

来斗が事故で死ぬなんてあり得ないもんね?

ずっと一緒いるって約束したじゃない!!

来斗のバカ!!

嘘つき!!


「夢香!!だいじょぶか!?来斗が車に轢き逃げされたって、本当か!?」
「お兄ちゃん…」

さっき、私はお兄ちゃんに来斗が事故で亡くなったって連絡した。

私の両親はもういないから、お兄ちゃんが私の支え。

いつも私のことを考えてくれていて、守ってくれる。

私に尽くしてくれる、優しいお兄ちゃんなんだぁ…


「そうか…。もう亡くなったか…」

「うん………お兄ちゃん…」

「よしよし、だいじょぶ。これからお兄ちゃんが支えになるからな。」


そんなこと言われても、私はもう、生きる意味がなくなった。

お兄ちゃんごめん。

私、いくから…


君がいなくなるなら、私もこの世界を去ろう。

君のいない世界なんて考えられない。

君のもとへ行こう。


私が一人、自分の部屋にこもって死ぬ覚悟を決めたとき、私の体は黒い靄に包まれた。


「な、なにこ…れ………」




『おい、目を覚ませ、人間。』

「………?」

『やっと起きたか…』

「!!」


目の前にあったのは、声を発する黒い靄の塊で…


『まあ、そう驚くな。…というのも無理か。』


私は、恐怖と威圧感で、一言も声を発せられなかった。


『俺は死神だ。人間にはただの靄にしか見えないだろうがな…
お前に提案があって、この世界に引き込んだ。聞いてくれるか?』


黒い靄が、顔を近づけるかのように寄ってくる。

私は頷くことしかできなかった。


『提案というのはこうだ。お前には、夢の世界の管理人になって欲しい。』

「夢の世界の管理人?」


私は、そこでやっと口を開いた。


『そうだ。承諾してくれるか?』

「あの…どういうことをするんでしょうか?」

『あぁ…そうだな。主な仕事は、迷える人間共を夢の世界へ連れて来ることだな。』

「何故ですか?…というか、何故私を?」

『それは…まぁ…
お前が一番未練を持っているから、だな。
そして、管理人となって、永遠の夢の世界を管理してくれないか?
提案と言ったのは、もし夢の世界の管理人になったら、お前の大切な人に会えるかもしれないからだ。どうだ?
まぁ、保証はないがな。』

「え…?それはどういう…」

『管理人は、夢を渡ることができる。夢の世界は、なん区画にも別れているから、その数多の夢の中に、お前の大切な人がいるかもしれない。そういうことだ。』

「来斗に会えるかも…しれない…」

『引き受けてくれるか?』


来斗に会えるのなら…


「…わかりました。」

『ハッハッハッハッハッ!!よしよし、それでは頼むとしよう。記憶は少し消すからな。新たな名前は…』

「記憶が消されるというのなら、私が自分でつけてもよいでしょうか?思い出の名を…」

『…まぁよい。名は?』

「はい、私は…」





『やはり人間とは愚かなだな。
禁忌を犯したり、願いを叶えるモノにすがったり…
だからこそ、利用できるのだがな。
そうだよな、ライカ?
ハーッハッハッハッハッハ!!』

「仰せの通りでございます…」



ある人が夢にすがり、現実から逃げた。

ある人が大切な人を追って夢へ向かった。

ある人が自分の欲望を叶える為に夢を造った。

今日も私は大切な『誰か』に出会うため、夢を渡り、夢へ誘う。



あぁ、人間よ。

どうかきれいな記憶のままで

夢の世界へ『墜ちて』くださいませ…








「みなさん、ご機嫌麗しゅう((ニコッ
今宵も素敵な夢の世界へご案内致しましょう。フフッ」