Fさんが、最後にもう一度見てくださいと言って持ってきました。
私は、途中がとてもよかったので、描けば描くほどダメになるから、
この辺りで、止めるように言いましたが、本人は中途半端な気がして、
描きこんできました。それによって、悪くなってしまいました。
この辺が難しいところです。本人はまだと思っていても、それ以上描いてダメにすることがあるのです。実は、その段階での写真を失敗しました。それでお見せできません。
その後、直してなんとか良くなったのが、この状態です。
何とかなりました。
背景の緑が下まで続いてきて、安定した大地を感じなくなっていたり、左の岩山が平面的に浮いてしまったり、白い花が飛び出していたり、いろいろでした。
一番、まずいと思ったのは、遠くの空間を表す部分が緑の葉で埋め尽くされ、
平面的に塞がっていたことです。それを木の根元辺りの空間に遠景の明るさを感じさせて、奥行きを持たせました。すっと抜ける部分がないと、塞がって息ができない状態でした。
水も、岩が少し見える部分がかっこいいのですが、それを水で被せてしまったので、つまらなくなっていました。そこの暗い岩を復活させて、なんとか魅力を取り戻しました。
やはり、描きこんでダメにしてしまうという例です。
全て解決したので、大丈夫かなと思います。