まだ緑が多い片田舎
コンクリート製の用水路の底にザリガニが干からびていた。
今は昔、この水路は「小鮒釣りしかの川」だったのだ。
シジミがどっさり捕れたという。
れんげ草が繁る土手に腰かけ日がな一日釣りざおを垂れる。
そんな身近な一日が私の子供時代にはたしかにあった。
あれからわずが数十年、いまだ行政は無策な破壊と再生を繰り返す。
コンクリートの箱に生まれvirtual漬けの幼少期を過ごした青年たちが
実社会の権勢を握るころ「兎追いしかの山」を知る熟年たちが消えてゆく。
それもいいだろう。
限界まで張られた弓はいつか放たれる、
近代都市も、ハイテク人間も、
みーんなまとめて壊れちまえ。
シヴァ神が剣を捨て
基督が聖書を燃やし
お釈迦様が笑い踊る
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