睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

丹波篠山デカンショ節

2009-08-19 21:42:07 | 唄は世につれ風まかせ

練習か、・・・いや本番かな。
遠くから聞える「ぴーひゃぁらら」の笛の音にそわそわ落ちつかない。
かすかに混じる鐘や太鼓に、お神楽かお囃子なのかを決めかねて、
お神楽なら見に行こう。

盆踊りの帰り道、
うちわ片手の親子連れが前を歩いていた。

父親に手を引かれた男の子は江戸纏模様の粋な浴衣に縮みの兵児帯で、
父親はヴィンテージ復刻Leeのノンウオッシュにサッカーポロ。
じつに今風。


  ♪滝に打たれて 落ちそな岩に
   抱いて絡まる 蘭の花
  
   酒は飲め飲め 茶釜で湧かせ
   お神酒あがらぬ 神はない
   (丹波篠山デカンショ節)

こちとら、
洗い晒しの半パンにビーサンつっかけデカンショ節(笑)。

あちこち徘徊しまくって、したたか呑んで、心ゆたかに帰ってきた。
夏は夏の風物詩、ゆく夏を惜しむ夜はジッとしてらんない気分。

ついでにY氏の家に祭りの資料を届けに行った。
彼の家は子供部屋しかエアコンがない、でも仏間がある。
勝手知ったるダチの家、裏木戸を開けて庭から入っていった。

足が止まり、心臓が高鳴った。
揺れる青白い光の中に仏壇が闇に浮かんでる。
幽玄そのもの。


それは仏壇の両脇に置いてある対の盆提灯が回りながら燈っていた。
たったそれだけなんだけど。
(部屋の電気くらいつけておけよ、ばーろ)
お線香をあげた後でシゲシゲと盆提灯を見させてもらった。
(うちの実家にはこんなのない)

ここんちの提灯はしっかりした絹布に本彩色がされていた。
いつも質素な家なのにヘンなとこにゼニかけている。
(・・・好きだよ、こういうの)





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