睡蓮の千夜一夜

馬はモンゴルの誇り、
馬は草原の風の生まれ変わり。
坂口安吾の言葉「生きよ・堕ちよ」を拝す。

渋柿が甘く熟すまで。

2019-08-20 07:17:10 | 散文うたかたの記



お歳を召して、
いい具合に枯れた御仁は魅力的

傘寿で洒脱
自分もああなりたいと思いつつ
ムリだろな

熟す前に落ちる柿のようなもんで
まだ青い

それより欲張り体質が邪魔をする
あれもこれもと抱え込んで離さない
もってないのは色気だけ

スパッと容赦なく削ぎ落とさないと
酒を脱するくらいキリっとな

ウイットの不足はいかんとも
師匠に端唄の続きでも教わるか
師匠が正座でぼくあぐら

メダカメダカとさわぐなタナゴ
池の中にはコイもいる~チントンシャ

生家の畑は石垣の下に広がっていた
石垣の高さは2mほど
川が暴れると石垣まで水がくる

家に近いところは果樹の畑
柿に無花果、栗に桃
果実は石垣の上から摘まむ

柿は渋柿
軒下に吊るす

雨がふってきた
南の風が雨をつれてきた
知っている
雨の匂いがしていた。

今朝は長いあいだ坐っていた
髪を濡らす雨がなければ
まだ坐っていた
渋柿が甘く熟すまで。



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