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エセヒッキーをするなら東京ほどいいところはない。
同じマンションでも顔さえ見えず他人ごとに無関心、
食料品や日用雑貨は大手ネットスーパーで賄えて、
デリバリーはよりどりみどりの充実ぶり。
固定費やその他支払いはクレカと銀行口座まかせ。
耐震構造と防犯等各種設備が整う最新マンションは
隔世の感を覚えるほど住み心地がよい。
スーパーロケーションを持つこのマンションなら
ぼくは1ヶ月でも半年でも籠城できると思うが、
ネックになるのは、人間嫌いの人恋しさ。
あいつとこいつの顔がみたい、酒を酌み交わしたい。
相模川BBQがしたい、オカマちゃんたちは元気か、
キャバクラの飛鳥ちゃんのひざ枕が懐かしい...とか。
際限なく出てきては空しく消える。
オカマの麗ちゃんは真っ赤な唇を突き出してぼくの頬に
ぶちゅっとする。必死で逃げ回るなかに楽しさがある。
ぼくは彼等が羨ましい。
自分に正直に生きることは何よりも難しいことだから。
ぼくも理性などかなぐり捨てて激情に走りたくて
悶々とした昔がある、選択の連続だったころ、
修羅場を越え前を向いたらもうその人はいなかつた。
せつない笑い話になった。
ふと逢いたいなぁと思うのは、いまや泉下の住人と、
ひと癖もふた癖もある一筋縄ではいかない奴らばかり、
軽い遊び友達や顔見知りにそんな感情は湧かない。
人間味を知るか知らないかの違いかも知れない。
一途な人や何かに打ち込む人の背中に触りたい、
その気をすこしでいい、分けておくれ、
ぼくの息をひそめる蛍火にかざしてみたいんだ。
甘酒のんで
お汁粉たべて
存分な一日だった。
また明日。
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