水産北海道ブログ

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道議会予算特別委員会 ホタテ水産加工の経営・雇用、流し網禁止後の地域振興策を

2015-07-09 08:54:46 | ニュース

 道議会予算特別委員会は、8日午後1時から総括質疑を行い、高橋はるみ知事が低気圧によるオホーツク海のホタテ被害やロシア水域におけるサケ・マス流し網禁止などについて道の対応を説明した。
 自民党を代表して松浦宗信道議(水産林務委員長、根室市)がホタテ貝の被害状況と対策について質した。オホーツク海の外海ホタテ貝は、冬場のシケで約25%が減産。道の調査では宗谷・オホーツク管内の水産加工業者の9割が「経営に影響が出ている」と答えている。こうした状況を受け、高橋知事は「水産加工業者の経営や地域の雇用を確保するため、被害の影響を最小限に抑え、引き続きキメ細い支援、経営の維持安定に努める」と答えた。
 また、松浦道議はロシアで禁止法案が成立し、根室市を中心に地域への影響が甚大なサケ・マス流し網漁業対策とりあげ、道の対応を聞いた。道は高橋知事を本部長とする「北洋漁業対策を本部」を立ち上げ、7月6日に中央要請を行った。知事は、中央要請について「道東地域の影響が大きいので、遠藤連道議会議長と林芳正農林水産大臣に会って支援をお願いし、大臣からはすぐに職員を派遣し、現地にの影響調査に当たるとの話があり、すでに道職員とともに現地入りしている」と述べた。
 現在想定している対策について「この問題の重要性に鑑み、迅速な対応」が必要とし、対策本部で影響調査と対策を取りまとめ、漁業、関連産業などを柱に国と連携して対策に取り組む方針を確認した。松浦道議は「今のところ流し網に代わる効率的な漁業はない。かつての減船と異なり、今後は完全にサケ・マス流し網がなくなる。一番大切なのは、地域振興対策であり、漁業の衰退と人口減少の加速化は回避してほしい」と求めた。