11月の道東サンマ漁は、ついに沿岸、沖合に漁場を形成せず、道内港への水揚げはほぼ終漁した。
漁業情報せービスセンターによると、11月のサンマ漁獲量は8,400㌧で前年の60%にとどまった。平均㎏単価は609円と前年の1.5倍に上昇した。
8月〜11月のシーズンを通しての水揚げ量は1万7,200㌧で。前年の66%。単価は㎏624円と3割アップ。
10月の低迷に比べると、11月は漁獲が向上したが、南下群の出現が早く、台風、低気圧の影響で魚群のまとまりに欠けた。10月下旬の出現した新たな南下群が11月の水揚げ向上を支え、10月の2倍の水揚げにつながり、1日1000㌧超えも③日間を数えた。魚体も130グラム以上が5〜6割を占めた。12月の常磐海域での漁獲しだいだが、過去5年間で平均2千㌧程度の水揚げにとどまっているため、2万㌧を切る過去最低となる公算が大きい。
道内の水揚げは11月が4,195㌧と前年の25%増、単価は565円と64%増となった。このうち、花咲に3,684㌧、厚岸に511㌧が水揚げされた。花咲の水揚げは前年の2倍に近く、単価も569円と前年の6割アップに上昇した。
この結果、本道へのシーズンを通じての水揚げは、1万1,240㌧と前年を7%上回り、単価も587円と8%上回った。
漁業情報サービスセンターがとりまとめたサンマ中短期漁場予報によると、12月上旬から同下旬までの来遊量は、道東海域が終漁、三陸海域では12月上旬の来遊量は低位水準。常磐海域では12月上旬は低位水準だが、来遊があるとしている。
11月中旬の漁況の経過は、前年同様に道東海域には漁場は形成されず、東側の公海が主漁場となった。三陸海域でも前年同様、漁場は形成されず、来遊量も極めて少ないが、東方で一時的に漁場が形成された。