すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

年の瀬の樹下美術館での出会い

2018年12月25日 | 日々思うこと

今日は一年前に天国へ逝った愛犬リミの命日です。上越市寺町の浄興寺で火葬され、骨壷はパソコンデスクの後ろの書棚の上に置き、18年近く一緒にいたことで“ペットロス”の一年でもありました。

朝から穏やかなよい天気になったので、「リミ、留守にするけどゴメンね」と言い、思い切って上越市の樹下美術館へ出かけることにしました。美術館は今年最後の日で、常設展示の陶芸家齋藤三郎氏の「染め付け」をゆっくりと見ておきたいことで、来年のことは分からないし今日行かなければ“前に進めない”という思いで国道8号を走りました。

来年3月15日まで休館となることで来館者も多く、齋藤三郎氏と倉石隆氏の常設展示を堪能し、美味しいコーヒーをカフェでいただきました。今日はクリスマスということもあって、持ち手が真っ赤なイギリスのミッドウィンターのアンティークなカップをリクエストで、ポットにはたっぷり2杯分です。カウンター越しの松の木の間から雪化粧の妙高連山を望むことができました。

折りしも館長が先客らと庚申塔の調査でお出かけになり、その後は素敵な女性たちに会うことができました。先ず最初は、上越市在住で高校の英語教師をされている糸魚川市早川出身というI・M子さんで、ご実家には90歳を超えるお母さまがお一人で暮らして居られ時どき帰っているそうです。

M子さんとは共通の話題も多く会話が尽きず、館長の奥さまからお抹茶と可愛いクリスマスの和菓子が運ばれて、時間がゆったりと流れるひと時です。

そろそろお暇をしなければと思いながらもお話しは尽きず、奥さまも交えてカフェから展示室中央のテーブルに移動しての“おしゃべり”です。しばらくしてK・N子さんという方が来られて、糸魚川市西海出身で市野々小学校を卒業というのでビックリです。市野々といえば海谷渓谷の手前の集落で今は過疎化ですが、私の父の出身地とあって旧姓を伺うとSさんと言うので、もしやと思い「お父さまは京ケ峰地区に住んでいませんか」と聞くと「そうです」と・・・。

お父さまのS・Kさんは現在94歳のお一人暮らしで、亡き父のことなどをよく知る人だけに一度お会いしたいと思っていた方だけに、その娘さんに樹下美術館でお会いできるとは驚き以上のものを感じました。また毎週ご実家へ帰っているということで、I・M子さんともお二人は私とは一回り下の60代前半ですが、その親孝行に感心するばかりです。

そんなことであっという間に時間が流れて、3時半を過ぎたのでまた来春に訪れることを約束し、心温かくして帰途に着きました。亡くなった人にはもう会うことができないけど、こうして“会わせてくれる”ことを感じ、今日は目で楽しむだけでなく、五感いっぱい楽しい感謝の樹下美術館でした。

gooから届いた一年前のブログです。悲しい別れのクリスマス