猪突猛進 鈴木研究室へようこそ

関西医療大学大学院 教授である鈴木俊明研究室の紹介や鈴木が日頃考えている教育・臨床・研究への思いを熱く語ります。

理学療法士養成校の先生方へお願いしたい パート2

2013-12-14 11:19:30 | 教育



症例報告での出来事の続きです。

また、ある理学療法士の発表は、詳細なボトムアップ評価での理学療法検査をしてます。しかし、その検査結果に対する理学療法をするのではなく、患者さんの主訴が「歩いている際にしっかり踏み込んでいることがわからない」ということなので、「立位で足低で物を踏ませる練習をした」といわれるわけです。

私が「その練習は、どの機能障害レベルの問題点に対応しているのですか?」との質問に、適切な答えをはなすことができないわけですね。でもその練習をしたら、動作能力は改善して、筋機能も改善しているわけです。

なにかがおかしいわけです。 この数年間、多くの症例発表では、そんな感じです。

発表している理学療法士は一生懸命に話してくれます。好感をもてます。

理学療法教育をきちんとするべきです。では・・・・







理学療法士養成校の先生方へお願いしたい

2013-12-14 11:12:42 | 教育
先日 PT1年目の方が症例発表をされました。大変真面目で、素晴らしい方々ばかりでした。
しかし、PTとしては、大きな欠陥があることを発見しました。全員、理学療法評価が適切でない。

簡単に脳血管障害片麻痺患者でお話させていただきますと・・・・・・・

症例の一般的な状況を話していただき、患者さんのニードは「歩行の安定性向上」である。
歩行の特徴は、麻痺側下肢の支持性低下である。だから、麻痺側下肢を支持させてステップ練習をさせた。
歩行が安定した。
・・・・このなかで、麻痺側下肢支持性低下に関する運動学的分析が全くないわけです。問題は、麻痺側下肢筋の筋緊張低下といわれるわけです。下肢筋は沢山ありますが、どこ? なぜ?  これがわからない。

たぶん、養成校で、「理学療法の流れをきちんと伝えられていない」のではないかと想像する。 というか、絶対、教えられていないのでしょう。教員は 運動学で 姿勢・動作と筋との関係は話しているので、疾患の理学療法評価で話さなくても理解していると考えているかも知れませんが、「そんなに簡単なことではない」ことをわからなくてはいけません。

もしかしたら、教員は、そのようなことは臨床実習で獲得できると思っているかもしれませんが、姿勢・動作の問題点のつながりはきちんと学内教員でおこなうべきです。要するに 「理学療法士として臨床能力のないものが教員になってはいけない」と強く訴えたい。それがベースにあって、研究能力です。

教育力=臨床力+研究力 なんですよ。

では・・





1月塾のご案内 既に70名以上の参加者です。感謝

2013-12-14 10:22:19 | 理学療法
1月5日の1月塾をご案内させていただきました。本日までで既に70名以上の申し込みがありました。
感謝します。まだ、申し込みをされていない方でご興味ある方は早めにお願いします。

脳卒中理学療法のこれからを考える  「これでいいのか理学療法士!」

日 時:2014年1月5日(日) 13:00~16:30
会 場:苅田土地改良記念会館 http://www.geocities.jp/karitatochikairyokinen/
〒558-0011 大阪市住吉区苅田9丁目5-27
大阪市営地下鉄御堂筋線「あびこ駅」下車 3番出口 東側約400メートル 
徒歩5分   Tel:06-6608-0670
主 催:1月塾


講演1 「動作分析のために脳のシステムを理解することが重要である」  13:00~14:00
     吉尾雅春(千里リハビリテーション病院)

講演2 「機能障害を正しく把握するには動作分析が重要である」 14:00~15:00
     鈴木俊明(関西医療大学大学院)

講演3 「急性期病院で脳血管障害者の動作改善のために大事だと思っていること」
15:00~16:00
     松田淳子(京都九条病院)

質問コーナー  会場のみなさんの質問にお答えします。 16:00~16:45

会費  1000円(学生 500円、当日学生証持参ください)
申し込みは「参加者名、施設名、連絡先(E-mail)」を鈴木俊明(suzuki@kansai.ac.jp)までお願いします。