今回は本日発行のメールマガジンの内容です。
長いよ〜
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前回、通常のツアーの3分の1の価格のランサロッテ島内観光、火山見物つきに申し込んだところまで書いた。
もちろん、怪しさ満載なので、事前に電話で確認してみた。
「はい、書いてあるとおり全部回って10ユーロです」
それって、火山の入園料(9ユーロ)のみってこと。
よくよく読むと、「午前中、ホテルからはまずは、素敵な会議室?に行って、商品についての説明がある。約2時間半。それから、レストランに行って食事、そして、観光」
と書いてある。
どうやら、何かを売りつけるためのツアーらしい。あぶない!!
ところが、危ないもの好きの我が家。安いというだけで、それに申し込んだのだった。
だって、四人分で考えるとすごい安いでしょ。
翌朝、言っていたとおりホテルまでバスは迎えにきた。参加者は全部で10名。
我が家以外はカップルなので、グループ数にして4グループ。
心細いくらい少ない。
案内役の人が、後で揉めないように、再三、
「このツアーはセールスツアーというのを承知してますよね」と確認する。
騙して連れて行こうという気はないらしい。ほっ。
「絶対買わなくちゃいけないんですか」と質問すると、にがわらいして
「それが目的のツアーですから」とだけ答える。老獪!!
そして、別の町の、素敵とは程遠い建物の一室に連れていかれる。
万一逃げる羽目になった時の逃走経路を確認(そこまでして、参加するか??!)
1時間半あまり、高価な寝具についての説明を英語で受ける。
こんなに一生懸命説明して、しかも、4グループのうち、ひと組はノルウェー人、ひと組は、日本人、後の二組がイギリス人。英語の説明が完璧にわかるのは、この二組だけ。
説明するイギリス人の、どことなく投げやりな様子が伝わってくる。
「いつもなら二十人ぐらいは最低いるんだよね。本当ならこの人数だったらキャンセルするところなんだけど」
「国立公園の入園料だけで9ユーロもするんだよ。はっきり言って、もうけなんか全くないツアーなのさ」
なんて言う泣き言も混ぜる。
その時、テーブルには、宣伝どおり、トワイニングのティーパックとコーヒーとカステラのようなケーキが置かれている。サービスとはいえ、コーヒーはまずい。でも、娘はケーキを二つも食べる。
さらに、返事をしてくれたら、差し上げます。と言って、簡単な質問をして答えると、ワインを一本ずつくれる。
ああ、これが、宣伝にあったお土産ね。
一通り説明が終わると、スタッフが各テーブルを回って、個別交渉に入る。
いよいよ、きたな!
買うまで粘られたらどうしよう。と、身構えて対応すると
「日本帰国の時に持って行けないから」
と言っただけで、
「あ、そう」と引き下がった。
ね。いいの。そんなに簡単に引き下がって。周りを見ると、どの組も買ってはいない。義理で一番安いクリームを買った人もいたが、我が家はそれさえ買わなかった。
こんなに売れないで、あなたたち、あとでボスに怒られるんじゃないの。
大丈夫?生活できるの??
あまり恐縮したものだから、
「じゃ、観光ツアーに出発しましょう」
と言われた時、お土産のワインを忘れてきてしまった。残念。
でもさ、30ユーロのツアーさえ、値切ろうとしている人たちが、20万円以上もする寝具セットなんて、買うわけないでしょ、普通。そもそも、狙いから間違っているわね。
だいたい、ツアーに参加するまで、説明される商品が何かも教えられていないのに。
しかも旅行先で大きな寝具なんて、買う?
しかし、さすがヨーロッパ。宣伝に偽りありと言われないために、駆け足ではあったが、その後ちゃんと観光に連れて行ってくれた。
すれ違う満席の観光バスを見ては、たった10人で、大型バス一台を占有している我がツアー。スタッフはちゃんとガイドまでしてくれて・・・。
私が出世したら、ダブルの寝具セット買ってあげるからね。と心の中では感謝したのだった。
最大の目玉であるTimanfaya国立公園。地熱が熱く、それを利用してバーベキューができる。
グリーンラグーンと呼ばれる風光明媚な入江。
サボテンの荒野
島で一番美しいと言われる町。
由緒あるチャペル。
溶岩大地の中のワイン工場。
勝手にスリルと後ろめたさを味わったツアー、おすすめよぉ〜
さて、太陽いっぱいの1週間を過ごして、マルモ空港に降り立ったら、外は冬の雨。
しかも夜。風強し。思わず、そのまま飛行機に乗って引き返したくなりましたね。
あの1週間、その気になって、ずいぶん頑張ったスウェーデン語の勉強も、帰国したら全くやる気になれない。日常の買い物すらも億劫な日々に戻ってしまった。
ああ、やっぱり、太陽のせいね。
今までは、自分の怠け心のせいだと思っていたけれど・・・
しかし、一生をこのくらい冬と付き合って過ごすスウェーデン人。スペイン人と違う性格になるのも、無理ないわ。