城戸幹著「孫玉福」39年目の真実を読みました。
この本は、前に読んだ「あの戦争から遠く離れて」を書いた城戸久枝さんのお父さんが、中国残留孤児としての自らの体験を書いた本です。
「あの戦争から遠くは離れて」でも中国でのお父さんの苦労が書かれていましたが、やはり本人が書くものはリアリティーが違います。
中国の物凄い現実に引き込まれ、驚き、手に汗を握りつつ読みました。
「奇跡の帰国」と言われた「奇跡」という言葉のもつ重さを改めて感じました。
文化大革命の前後に中国で生活しながら、客観的な視点で当時の中国の事を書いた日本人って他にいるのでしょうか。
お隣の国の、ついこの間あったこんなに重大な事件を私達はこんなにも知らないんだなぁということを気付かせてもらいました。
中国人が持つ人間の豊かさや中国の政治が持っていた狂気など、またいろいろと考えさせてくれた良書でした。 (了)
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