今年も、神奈川県の皮膚科学会主催の在宅皮膚科勉強会がありました。
去年の勉強会は「疥癬」で、とても面白くてこのブログにも報告させてもらいました。
けれど・・
残念ながら、今年は緊急当番で私は出席できず、参加した4人のスタッフからの伝達講習となりました。
なので、伝達の伝達ということになります。
今回は、褥瘡についての最新の情報を聞かせていただくというとで、かなりワクワクしました。
基本的なことは置いといて、体位交換の時間についての検証結果は興味深いものでした。
褥瘡の予防のための体位交換ですが、ずっと昔から2時間おきと習ってきましたが・・・
なんとこれはかなり昔の、しかも動物実験の結果から導き出されたものだそうで、人間で検証したわけではないのだとか。
で、実際人間様で近年検証した結果、概ね4時間を超えなければ、問題ないことがわかったそうです。
しかも、今では競って褥瘡予防の耐圧分散マットの開発が進んでいます。
もともと、在宅では夜間の体位交換なんて「やらなくていいです。」と言っていた私たち。
やっぱりそれでいいという裏付けが出来たわけですね。
そうです。褥瘡は清潔なおむつと、清潔なリネン類、適切な耐圧分散マットと、確実な保清がなされれば、どんなに寝たきり高齢者でも、ほとんど出来ないのです。
一度出来てしまうと治すのに時間を要しますし、栄養状態にも左右されますから、とにかく作らない!のが一番の治療というわけです。
で、もし出来かけてしまったら何がいいのか。
私たちは、ちょっと赤くなっていたり、薄ーく皮がむけたりすると、アズノールとかアズノールボチとかを塗ったり、骨突起部や表皮剥離にフィルム材を貼ったりしています。
で、今回の先生曰く「ボチがいい。」とのこと。
ボチとは亜鉛華軟膏のことです。
白くてべっとりしていて、一件石膏のように見えますが、これはとてもすぐれもので、在宅でもいろんな使い方をしてきました。
うちの皮膚科往診医は、ステロイド剤の上にボチシートで重ね塗りをする処方を良くしますが、本当によく治ります。
で、今回の先生曰く、「ボチはべっとり分厚く塗る。そして、無理に落とそうとせず、そっと洗い重ね塗りをする。」ということでした。
確かに、ボチは油性なのでとにかく落ちにくので、オリーブオイルとかでそっと拭き取らないと取れません。
でも、これは無理に取らない。
そして、ポイントと思われるのが、おむつ交換の回数を、減らすということです。
尿の回数を、その人ごとにチェックして、可能な限りあいだを開ける。
(もちろん濡れて汚れれば変えるのは原則ですが。)
不要なおむつ交換をしないことで、おむつ交換をする際の連れや摩擦を避けるわけです。
今は、吸収量がよくて皮膚に優しいおむつもたくさんありますから、うちでは夜間のおむつ交換は、便が出ない限り無理に介護者が起きてしなくてもいいですよ(^-^)と言っていましたから、これも嬉しい報告です。
あとはポジショニングですね。
きちんと除圧をする。
モルテンから出ている「セロリ」という除圧クッションが、介護保険の適応になるし、おすすめとのことでした。
また、それでも出来てしまった褥瘡の処置に対して、私たちはモイスキンパットを使用していますが、この先生はモイスキンパットと同様の使い勝手で、もっと安価なものがるよと教えてくれたそうです。
それはスミス・アンド・ネフュー ウンド マネジメントのメロリンという衛生材料です。
先生曰くモイスキンパットよりかなり安くて、効果は同様とのことでしたので、探してみると、アスクルでも扱っているものでした。
構造的には似てはいましたが、写真で見る限りモイスキンパッドよりかなり厚いですね。
この厚さが、仙骨などでは逆に圧迫の原因になりそうで、ちょっと不安です。
中心部はコットンとポリエステルで、高分子吸収体は使っていないようで、その分厚みが出るし安くなるということなのでしょうか。
とにかく、褥瘡は廃液管理が重要で、ドライになりすぎず、ぐちゃぐちゃにもならないように管理することが大事ということです。
ちなみに、ガーゼは論外です。まず使いたくないですね。
で、価格を比べてみましたが、先生が言うほどそんなに大きな価格差は感じられませんでした。
これから、メーカーにも確認するつもりですが、厚さや使いかってを考慮して、それでも安さが勝つようなら、ウチでも取り入れてみたいと思っています。
というわけで、新しい情報はどんどん聞きたいし、取り入入れられるものならば、取り入れていきたいなと思っています。
去年の勉強会は「疥癬」で、とても面白くてこのブログにも報告させてもらいました。
けれど・・
残念ながら、今年は緊急当番で私は出席できず、参加した4人のスタッフからの伝達講習となりました。
なので、伝達の伝達ということになります。
今回は、褥瘡についての最新の情報を聞かせていただくというとで、かなりワクワクしました。
基本的なことは置いといて、体位交換の時間についての検証結果は興味深いものでした。
褥瘡の予防のための体位交換ですが、ずっと昔から2時間おきと習ってきましたが・・・
なんとこれはかなり昔の、しかも動物実験の結果から導き出されたものだそうで、人間で検証したわけではないのだとか。
で、実際人間様で近年検証した結果、概ね4時間を超えなければ、問題ないことがわかったそうです。
しかも、今では競って褥瘡予防の耐圧分散マットの開発が進んでいます。
もともと、在宅では夜間の体位交換なんて「やらなくていいです。」と言っていた私たち。
やっぱりそれでいいという裏付けが出来たわけですね。
そうです。褥瘡は清潔なおむつと、清潔なリネン類、適切な耐圧分散マットと、確実な保清がなされれば、どんなに寝たきり高齢者でも、ほとんど出来ないのです。
一度出来てしまうと治すのに時間を要しますし、栄養状態にも左右されますから、とにかく作らない!のが一番の治療というわけです。
で、もし出来かけてしまったら何がいいのか。
私たちは、ちょっと赤くなっていたり、薄ーく皮がむけたりすると、アズノールとかアズノールボチとかを塗ったり、骨突起部や表皮剥離にフィルム材を貼ったりしています。
で、今回の先生曰く「ボチがいい。」とのこと。
ボチとは亜鉛華軟膏のことです。
白くてべっとりしていて、一件石膏のように見えますが、これはとてもすぐれもので、在宅でもいろんな使い方をしてきました。
うちの皮膚科往診医は、ステロイド剤の上にボチシートで重ね塗りをする処方を良くしますが、本当によく治ります。
で、今回の先生曰く、「ボチはべっとり分厚く塗る。そして、無理に落とそうとせず、そっと洗い重ね塗りをする。」ということでした。
確かに、ボチは油性なのでとにかく落ちにくので、オリーブオイルとかでそっと拭き取らないと取れません。
でも、これは無理に取らない。
そして、ポイントと思われるのが、おむつ交換の回数を、減らすということです。
尿の回数を、その人ごとにチェックして、可能な限りあいだを開ける。
(もちろん濡れて汚れれば変えるのは原則ですが。)
不要なおむつ交換をしないことで、おむつ交換をする際の連れや摩擦を避けるわけです。
今は、吸収量がよくて皮膚に優しいおむつもたくさんありますから、うちでは夜間のおむつ交換は、便が出ない限り無理に介護者が起きてしなくてもいいですよ(^-^)と言っていましたから、これも嬉しい報告です。
あとはポジショニングですね。
きちんと除圧をする。
モルテンから出ている「セロリ」という除圧クッションが、介護保険の適応になるし、おすすめとのことでした。
また、それでも出来てしまった褥瘡の処置に対して、私たちはモイスキンパットを使用していますが、この先生はモイスキンパットと同様の使い勝手で、もっと安価なものがるよと教えてくれたそうです。
それはスミス・アンド・ネフュー ウンド マネジメントのメロリンという衛生材料です。
先生曰くモイスキンパットよりかなり安くて、効果は同様とのことでしたので、探してみると、アスクルでも扱っているものでした。
構造的には似てはいましたが、写真で見る限りモイスキンパッドよりかなり厚いですね。
この厚さが、仙骨などでは逆に圧迫の原因になりそうで、ちょっと不安です。
中心部はコットンとポリエステルで、高分子吸収体は使っていないようで、その分厚みが出るし安くなるということなのでしょうか。
とにかく、褥瘡は廃液管理が重要で、ドライになりすぎず、ぐちゃぐちゃにもならないように管理することが大事ということです。
ちなみに、ガーゼは論外です。まず使いたくないですね。
で、価格を比べてみましたが、先生が言うほどそんなに大きな価格差は感じられませんでした。
これから、メーカーにも確認するつもりですが、厚さや使いかってを考慮して、それでも安さが勝つようなら、ウチでも取り入れてみたいと思っています。
というわけで、新しい情報はどんどん聞きたいし、取り入入れられるものならば、取り入れていきたいなと思っています。