都会で暮らすこと~by Match Box~

東京で暮らしていて、思ったことを勝手気ままに書いています。(by まっちばこ/JK1FBA/能登尚彦)

ユビキタス無線工学 第7回

2007年06月01日 09時19分57秒 | ユビキタス無線工学
なんと、電大も『はしか』で6月1日から10日まで神田キャンパス閉鎖・休講です。来週の授業もお休みです。

昨日の授業で丁度折り返し点まできたという回数になりました。

授業の始めに、NHKのクローズアップ現代という番組で電子マネーの問題点に関して扱われていたというお話が出ました。(このクローズアップ現代という番組、いつもは見ているのですが、たまたま見ていませんでした)

授業の中身はまずVSWRとリターンロスの話

VSWR・・・電圧定在波比(電圧であらわす)
リターンロス・・・VSWRとともにその反射係数を2乗してデシベル表記した値(電力であらわす)

定在波が発生すると無線機の最終段には通常かかっている2倍の電圧がかかることがあり、通常の設計をする際には3倍から5倍の耐圧のある部品を使うことが多いということです。

また、VSWRについては

携帯電話などの基地局や放送局は1:1.2以下(数が少ないので現場で徹底的に調整して追い込むことが出来る)

受信機のアンテナは1:1.5以下

コンシューマの製品では1:2.0以下に設計することが通例だということです。
(大量生産をしているものは、ひとつひとつ調整をする手間とコストがかけられない)

次にSパラメータの話(散乱パラメータ、回路の中の様子を知るために使うパラメータ)

高周波の回路を見るためにプローブなどを押し当てると回路の中の電圧や位相が変化してしまうので(FETプローブなど非常に入力抵抗が高いものを使えばそれほど回路の中身に影響を与えず観測することは出来るけれど、非常に高価)こういったSパラメータを活用すると便利だということでした。(トランジスタのデータシートなどに載っています。)

今回の講義の最後でアンテナについて少し踏み込みました。

アイソトロピックアンテナという点波源の仮想アンテナの話、ダイポールアンテナ、その他の指向性アンテナの概念や相対利得と絶対利得の違いなどの話になりました。(とても、重要な話です。)

http://www.h7.dion.ne.jp/~nebiya/tdu/

ユビキタス時代のアンテナ設計―広帯域、マルチバンド、至近距離通信のための最新技術

東京電機大学出版局

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