新型インフルエンザワクチン、カナダやUKの医療従事者が接種を嫌がるなど波乱ぶくみですが、WHOワクチン部門Marie-Paule Kieny氏が見解発表。
- ワクチンが有効なのは間違いない。たとえ、現行ウイルスが変異を遂げても有効。
- 医療従事者は、今月から接種が始まれば、まず真っ先に受けるべきである
- ワクチン価格は(世界同一ではなく)国の経済状況によって異なる。先進国には20~30ドルだが、より貧しい国には半額、あるいはそれ以下になる。
- 完璧な臨床試験は不要( a complete clinical evaluation" of H1N1 vaccines was not necessary)であるが、接種回数1回か2回か、副作用リスク群の調査、他ワクチンとの混合可否決定のために何らかの試験は必要。
カナダUKその他、”嫌ワクチン”の動きも意識した発言のようですが、「完璧な臨床試験は不要( a complete clinical evaluation" of H1N1 vaccines was not necessary)」なる高姿勢には、かえって反発しそうな向きも出てきそうで懸念されます。「完璧な試験してたら○か月遅れて、○○人余計に犠牲者が出そうですから苦渋の決断として接種お願いする次第です」とか何とかもうちょっと低姿勢に出来ないものかなと思うのですが、プライド高き担当者はそうゆかぬのか・・・
ソースはstaronline↓
http://thestar.com.my/news/story.asp?file=/2009/9/2/worldupdates/2009-09-02T184434Z_01_NOOTR_RTRMDNC_0_-421766-1&sec=Worldupdates
WHO expert says no doubt H1N1 vaccines will work
9/4のロイターに、
WHOは新型インフルエンザ(H1N1型)について、引き続き多くの国で感染が拡大しているものの、今後さらに深刻な事態となることはないとの見通しを発表した。
とあります。
今後も感染拡大に注意は必要だが、
強毒化する恐れは殆どない、と理解して良いと思われますか。
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また、日本では二学期が始まると感染者が爆発的に増え10月上旬頃にピークを迎えるとの報道を見ました。
9/7時点で確かに感染者は増えており、警戒すべき状況なのは変わらないが、上記の報道を含め日本のメディアの伝え方は不安を煽り過ぎのように思えます。
日本のテレビや新聞がしている新型インフルエンザ伝え方についてどのようにお考えでしょうか。
以上2点ご教示頂ければ幸いです。
>今後も感染拡大に注意は必要だが、
>強毒化する恐れは殆どない、と理解して良いと>思われますか。
どれぐらいのタイムスパンで考えるかでしょう。”未来永劫に”強毒化する恐れがほとんど無いとは思いません。要ウォッチだと思います。
でも、”今日の明日に(目先短期間に)”強毒化したウイルスに不意打ち食らう可能性は、WHOの言う通りではと思います。今回のものもそうですが、新しいものが出来て、ヒトの世界に入ってくるのに何年間か動物の間に存在していた・・という所見もあり、H5N1(に限らず)と交雑したものが出来たとしても、ヒトに入ってくる前に何らかの「警報」が出るのではと思います。これだけ、世界中の研究者が見張っている(先般、神戸大が「インドネシアの豚にH5N1感染したやつがいる!と発表したなど良い例)わけですから・・・
>日本のテレビや新聞がしている新型インフルエ>ンザ伝え方についてどのようにお考えでしょうか。
一口にマスコミといっても、ピンキリですし、ひとつの新聞社にもピンからキリまで色々な記者がいます。結局、記者個々人の資質かなと思っています。震災を経験した神戸新聞とか、結構実用的な記事載せていましたし、朝日(大阪)社会面に一日一話式に載せてたのなんか、再放送ならぬ再掲載すれば良いのになんて思ったりします。逆は・・修庵さんお感じのとおりです。
あっ、私自身もいくつかの新聞から原稿依頼受け執筆中なのですが、修庵さんのご意見しっかり心して書きたいと思います。