隊長が読んだ「本と雑誌」を紹介するシリーズの第34回は、『ルネサンス超入門』をお送りします。
15世紀前半、イタリアのフィレンツェで産声をあげ、その後、ローマやヴェネツィアなどの周辺都市へと波及していった「ルネサンス」。
その美術の革新は、多くの美術家たちに影響を与え、今もなお私たちを魅了してやみません。
一方で、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)の ≪モナ・リザ≫、ミケランジェロの≪ダヴィデ≫、ボッティチェッリの ≪ヴィーナス誕生≫など、誰もが一度は目にしたことがある作品ですが……、これらはなぜ名画と呼ばれているのか?
どのように見れば良いのか? 意外と知らないことばかりです。そこで本書では、ルネサンスの基本知識から、代表的な作家とその作品をピックアップして紹介しています。
構成は;
〇ヤマザキマリが語るルネサンスの魅力
〇はやわかりルネサンス基本講座
〇ルネサンス美術図鑑
〇大人の美術館鑑賞術
〇一度は訪ねてみたい世界の美術館巡り
〇片岡鶴太郎流 アートの楽しみ方
〇イタリア・ルネサンス観光ガイド
と、なっています。
この本の“売り”は、冒頭の「テルマエ・ロマエ」「プリニウス」の作者、ヤマザキマリさんが語るルネサンスの魅力でしょう。
素人(しろうと)には難解なルネサンスの知識を、平易に解説してくれています。
ヤマザキマリさん、NHKのテレビ語学講座『旅するイタリア語』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c47be7713ebf72b0cdfe5501cc00e0f9 にも登場して、ルネサンス美術の鑑賞の仕方を語っていますね。
『ルネサンス超入門』を読もうと思ったのは、今年7月のイタリア⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/38cc1df92a227c1d00f3da7e67fe081e に行った際に、あまりにもルネサンスの知識が乏しいと思い知ったからです。
この本の前には、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d を読んでいます。
特に興味を持ったのは、レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の食堂の壁に「最後の晩餐」⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/de059770abb68804e9784d159c91730a を書いたのは、1494~98年にかけてと言われています。
それより前の1447年に、アンドレア・デル・カスターニョが、フィレンツェのサンタボローニア修道院の食堂の壁に「最後の晩餐」を描いていたということです。
「最後の晩餐」は、いろいろな画家によって描かれていることは知っていましたが、修道院の食堂の壁に描いたのは、レオナルド・ダ・ヴィンチだけではなかったのですね。
修道院の食堂の壁に描くのは、毎日食事を取る修道女たちに、イエスと同席している様に感じさせるためだそうです。
その頃の修道女たち、食事の時間は楽しみや息抜きではなく、修行だったとは大変でしたね。
本書には、名画の画像がふんだんに使われています。それでも、1,000円(+税)という定価なのは、ムック本だから出来るのでしょう。
尚、『ルネサンス超入門』の発行は、株式会社枻(えい)出版社。発行は、2017年7月30日。
===「本と雑誌」バックナンバー ===
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/dc30502bb229b843454e38b8994f9be0
1~20冊 省略
21冊 2016/12/7 『テレサ・テンが見た夢』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/003c34225930ed81542e35caf5ec30fc
22冊 2016/12/22『カクテル・ハンドブック』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a1f052d9bc97050f8418a8e12a5f4849
23冊 2017/1/12 『高倉健著「少年時代」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4243287003a72879856b54f7fd572ada
24冊 2017/2/9 『絵本「星の王子さま」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/10551068b08e5edb57b0be02773b31a1
25冊 2017/3/9 『瞳みのる 老虎再来』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4f839d9bbe229dc378239e5811877561
26冊 2017/3/19 『諺で考える日本人と中国人』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1f1dad80dfd1065eb243e2a08f6f25fc
27冊 2017/3/28 『地球の歩き方 中国』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/bf64e21d7878240fce15b1470914ac6f
28冊 2017/4/17 『田原著「水の彼方~Double Mono~」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/43b469cdfe84a213638a7a47d58fcb89
29冊 2017/4/30 『邱永漢著「たいわん物語」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/448237a0279a9991426d7e2c89c14e8f
30冊 2017/5/27 『サン=テグジュペリ著「夜間飛行」』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f71a38f366d7cb3d2f9210556865a792
31冊 2017/6/10 『るるぶ イタリア '17 ちいサイズ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fd07900803a6cdfe70085b562a20298
32冊 2017/8/10 『八十日間世界一周』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/c75e0f2fd594adf77545d2a35f9501ff
33冊 2017/8/28 『レオナルド・ダ・ヴィンチ』 http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/4b435fa605fda003839cdeb7e61c2e4d