隊長が、これまでに鑑賞した「映画」を紹介するシリーズの第242作品目は、『ウエスト・サイド・ストーリー』をお送りします。
2月11日から全国公開されている『ウエスト・サイド・ストーリー』を、観に行ってきました。
『ウエスト・サイド・ストーリー(原題:West Side Story)』は、監督・製作をスティーヴン・アラン・スピルバーグ(Steven Allan Spielberg)が務めた、本国では2021年12月10日に公開されたアメリカ合衆国製作のミュージカル映画。
スピルバーグ監督作品は、2005年日本公開の 『宇宙戦争』 などを、取り上げています。
1957年のブロードウェイでの初演以来、世界中で上演されてきた名作ミュージカル「ウエスト・サイド物語」の、1961年に次ぐ2度目の映画化作品です。
尚、「隊長のブログ」では、ミュージカル映画を、これで13作品を紹介したことになります。詳細は、こちらの一覧をご参照下さい 。
脚本:トニー・クシュナー(Tony Kushner)。
製作総指揮は、1961年版映画で、アニタ役として出演し、本作でもヴァレンティナ役として出演している、リタ・モレノ(Rita Moreno)。
音楽:レナード・バーンスタイン (Leonard Bernstein)。
主演は、トニー役をアンセル・エルゴート(Ansel Elgort)、マリア役がレイチェル・ゼグラー(Rachel Zegler)。
共演者:デヴィッド・アルヴァレス(ベルナルド役)、アリアナ・デボーズ(アニータ役)、マイク・ファイスト(リフ役)、ジョシュ・アンドレス(チノ役)、コリー・ストール(シュランク警部補役)、ブライアン・ダーシー・ジェームズ(クラプキ巡査)、ほか多数。
配給:20世紀スタジオ。上映時間:156分。
鑑賞したのは、東池袋の池袋サンシャイン60通り沿いにあるシネコン「池袋HUMAXシネマズ」。
同館を訪れたのは、今年1月の 『こんにちは、私のお母さん』 以来。
その時は、地下2階の「シネマ5」でしたが、今回は6階にある
座席数241の「シネマ4」。
感想:オミクロン株が蔓延しているので、出来るだけ劇場鑑賞はしたくないのですが、1961年版が好きなミュージカル映画の一つだということと、スピルバーグの監督・製作作品なので、観に行きました。
物語の原型は、ポーランド系移民アメリカ人の不良グループ「ジェッツ」と、プエルトリコ系移民「シャークス」との抗争の狭間で、禁断の愛に燃えながら、悲恋に終わったトニーとマリアの物語ですが、本作では、ニューヨークの再開発の波に翻弄される貧困層の問題も、加えられています。
それを象徴するかの様に、オープニングで「ジェッツ」が登場したのは、再開発立ち退きで取り壊された建物の瓦礫の中からです。
されに、現代米国の多様性と共生を現わしているのでしょう、前作では殆ど登場しなかった、アフリカ系アメリカ人も画面に映し出されています。
また、ナショナリティを強く意識させるような演出も多く見かけられました。瓦礫から登場した「ジェッツ」が向かったのは、プエルトリコの国旗が描かれた、公園の壁。その国旗を持参したペンキで塗りつぶそうとしているところに、「シャークス」が現れ、小競り合いが始まります。
それと、プエルトリコ出身の兄・ベルナルドと、妹のマリアがスペイン語で会話していると、ベルナルドの恋人のアニータが、英語で喋れと注意するシーンが多く見受けられました。
前作では、トニーが働くドラッグストアの店主は、男性のドクでしたが、本作では、ドクの未亡人でプエルトリコ移民のヴァレンティナが店主です。そのヴァレンティナ役が、今年90歳になる伝説の女優・プエルトリコ出身のリタ・モレノです。
彼女は、演技をするだけでなく、“Somewhere” を哀感を込めて熱唱しています。
そして、トニーがマリアとスペイン語で会話をしたいがために、ヴァレンティナにスペイン語の愛の言葉を教えてもらうシーンも、印象的です。
ダンスシーンは、街なかでの撮影で、広さを十分意識させる振り付けが、圧巻でした。
また、オープンセットなのか、実際の街でのロケなのかは分かりませんが、そこに1950年~60年代のクラッシカーを実際に走らせるなど、時代考証もしっかりと、リアリティを出しています。
マリアの仕事が、デパートの清掃係りという設定もユニークです。
トニーとマリアの初デートの待ち合わせ場所、1961年版では、アニータのブライダルショップでしたが、今回は、地下鉄の駅。そして、二人が地下鉄に乗車するシーンでも、当時の旧式の電車を走らせています。
デートに向かった美術館で、二人が永遠の愛を誓うシーンでは、ステンドグラスから逆光が差し込み、ブライダルショップの前作より、幻想的でよりロマンチッキになっています。
“Cool” は、好きなダンスナンバーですが、1961年版では、ベルナルドとリフがナイフで刺し殺された後のシーンでしたが、本作では、決闘前に、トニーと「ジェッツ」が銃を奪い合うシーンでしたが、よりアクロバティックな激しいダンスになっていました。
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Film1~230 省略
Film231 2021/6/12 『ザッツ★マジックアワー ダメ男ハワードのステキな人生』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b7dd45c3e2988a5e10f89396b56cab86
Film232 2021/7/16 『ターンレフト ターンライト』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f9107d043155b78160b2e3673bf00b18
Film233 2021/7/28 『蝉しぐれ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/5b0180e3be682d458ac6d319e4c7b448
Film234 2021/8/12 『キネマの神様』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/1430ea47c71a6a1da4a662ebe7aa8f26
Film235 2021/8/25 『慕情』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/99d5e5f27218122714e8564f2f55e28c
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Film237 2021/9/19 『バニラ・スカイ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/b66582e1e43a1910e83bd538c48a8660
Film238 2021/10/1 『ホタル』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a7754ab0228da08b787c23e653c71acc
Film239 2021/11/8 『男たちの挽歌Ⅱ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ba58b588e7e11fe630936234f20943f2
Film240 2022/1/13 『こんにちは、私のお母さん』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/ab6f35c62ec1fb26a3250ae1b0460ae6
Film241 2022/1/26 『クライ・マッチョ』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/757274df8156bdb9256e9800898eb5bf