隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの記念すべき第600回は、『ドラマ 「笑うマトリョーシカ」』をお送りします。
民放各局の7月から始まった “夏の連続TVドラマ(連ドラ)”、多くの作品が放送されています。その中で隊長が初回から観ているは、五作品です。以前は、8本前後を観ていましたが、最近は事前の情報を元に、興味を惹くドラマだけに絞っています。
その “夏の連ドラ” を批評するコーナーの一作品目は、TBS系列「金曜ドラマ」枠で、6月28日から放送開始された『笑うマトリョーシカ』です。放送時間は、毎週金曜日の 22:00 ~ 22:54。
尚、「金曜ドラマ」の前々作は、『不適切にもほどがある』 。
本作品は、若き人気政治家と有能な秘書の “奇妙な関係” に違和感を抱いた女性記者が、彼らを取り巻く黒い闇に迫るヒューマン政治サスペンスです。
タイトルの"マトリョーシカ"は、胴体を開けると、中から同じ形の一回り小さな人形が、次から次へと出てくるロシアの伝統工芸品。
原作は、早見和真による同名の小説。
脚本:いずみ吉紘(よしひろ)、神田優。
いずみ吉紘さん脚本ドラマは、2022年4月期 『インビジブル』 その他を、取り上げています。
主役となる女性記者・道上(みちうえ)香苗を演じるのは、水川あさみ。
準主役の政治家・清家一郎は、櫻井翔。秘書・鈴木俊哉は、玉山鉄二。
共演者は、渡辺いっけい、筒井真理子、和田正人、高岡早紀、加藤雅也、渡辺大、ほか。
第1話のあらすじ:2022年、4月。新たに発足された内閣には、厚生労働大臣として初入閣を果たした若手議員・清家一郎の姿がありました。リベラルな言動が国民の支持を集め、未来の総理候補と目される清家は、若返りを図る新内閣の目玉として華々しく注目を集めていたのです。
同じ頃、東都新聞文芸部の記者・道上香苗は、このほど清家が刊行した自叙伝の紹介記事の取材で愛媛県・松山にある彼の母校を訪れていました。しかし担任の口から語られたのは、現在の頼もしいイメージとはかけ離れた彼の姿と、自叙伝には登場しない鈴木俊哉というブレーンの存在でした。高校時代、鈴木は清家を指導して生徒会長に押し上げ、政治家となった今もなお秘書として清家を側で支えているのだといいます。
「それほど重要な人物を、清家はなぜ自叙伝に登場させなかったのか」違和感を覚えた道上は、その理由を探るべく、当時の関係者を取材しようと意気込みます。そんな中、道上に一本の電話が入ります。相手は、かつて社会部の敏腕記者でしばらく会っていなかった父・兼髙(渡辺いっけい)。「調べていることがある」と言い、道上に相談を持ちかけたその瞬間! 兼髙は、突然の交通事故で絶命してしまいました。。。
7月19日放送・第4話までの感想:隊長のドラマに対する持論は、「原作のないオリジナル脚本の方が、面白くなる可能性が高い」ですが、本作品には持論が通用しないかも知れません。日本推理作家協会賞や山本周五郎賞など数々の受賞歴を持つ、人気推理小説家・早見和真の原作。
原作が、サスペンスとしての推敲が、しっかり練られている上に、実績のある脚本家により、ドラマとしての面白さが増しています。
“笑い” とか、“ラブロマンス” を無理に入れずに、硬派な社会派ドラマに徹しているのも、良いです。その中で、香苗と息子(子役)の関係を折り込んでいるのは、外せません。
報道機関が政治家の闇を暴いていくドラマとして隊長の評価が高い作品として、2022年10月期の『エルピス -希望、あるいは災い-』 がありますが、あの作品はテレビ局のニュースキャスターが主役でしたが、本作は、新聞記者。
これから、香苗たちが、どの様に、闇を明らかにしていくのか、興味津々です。
登場人物の中で、注目しているのは、田辺桃子さんが演じている、清家の大学時代の恋人・三好美和子 / 真中亜里沙。闇の真相に迫るために重要な人物と思われながら、第4話まで、その正体が明かされていません。彼女は、既に殺されてしまったのでしょうか?
尚、『笑うマトリョーシカ』次回・第5話は、7月26日(金)よる10時からの放送予定です。
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