隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

旅行記 第34回 『「Go To トラベル」で行く鎌倉 2日間』 (その3・浄智寺)

2020年10月20日 | 旅行記

旅行記 第34回 『「Go To トラベル」で行く鎌倉 2日間』 (その2・建長寺) ⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/8fb4db13d2092c259db0ec9b2cb359e6


約40分間の「建長寺」参拝を終え、西側を走る「鎌倉街道」へ戻って来たのは、12時25分頃です。次に訪れようと思っているのは、「明月院」または「浄智寺」。


「鶴岡八幡宮」から「建長寺」へ歩いた道のりは、急坂で厳しかったので、次の目的地には、バスに乗車しようと考えました。バス停がある反対側へ行こうと横断歩道の前で信号待ちをしていると、ちょうど「大船駅」行きの江ノ電バスがやって来ました。乗り遅れるかと焦った時に信号が変わり、待ち時間ゼロで乗車することが出来ました。


5分弱で、二つ目の停留所「明月院」に到着。バス停は、写真のように車道すれすれにありました。乗車料金は、180円。安くて楽な思いをするのなら、「鶴岡八幡宮」から「建長寺」へもバスで行けば良かった!

 


バス停から少し戻り、横須賀線の踏切を渡って進むと「明月院」。バス停のすぐ脇の道を左に行くと「浄智寺」。先に「浄智寺」を参拝することにしました。緩やかな坂を上がると、1~2分で同寺の「山門」が見えてきました。

 


「浄智寺」は、鎌倉幕府の第五代執権・北条時頼(ときより)の三男である北条宗政が亡くなった折、その菩提を弔うために弘安4年(1281)頃に創建されました。当時は中国(宋)からの渡来僧も多く、最盛期には七堂伽藍を備え、塔頭(たっちゅう)も11寺院に達しました。現存する鐘楼門(しょうろうもん)や本堂の様子などより、「宋風」という当時の中国の様式をうかがうことが出来ます。

 

「浄智寺」は、鎌倉五山の第四位。「鎌倉五山(かまくらござん)」とは、臨済宗の寺院の寺格で、鎌倉にある五つの禅宗の寺院のことです。鎌倉時代に、北条氏によって導入されました。

 


本尊の木造三世仏座像は神奈川県の重要文化財に指定されています。また「木造地蔵坐像」(国指定重要文化財)や「木造韋駄天立像」(市指定重要文化財)は、鎌倉国宝館におさめられています。境内は国の史跡に指定され、寺域は源氏山ハイキングコースにある天柱峰まで広がっています。その境地は昭和の初めから文化人に好まれ、映画監督小津安二郎、日本画家小倉遊亀などが暮らしていました。境内の墓所には作家澁澤龍彦など、文人たちが眠っています。


「山門」の手前には、「鎌倉十井」の一つ「甘露の井(かんろのい)」があります。その名の通り蜜のように甘く、仏徳で授かる霊水で、不老不死の功徳があると言われます。

 

「鎌倉十井」とは、江戸時代に水質があまり良くなかった鎌倉の井戸の中で、おいしく、また伝説や、いわれのある十の井戸のことです。現在、この井戸の水は残念ながら飲めません。

 


池から流れる小川に架かる石橋は、渡ることが出来ないので、脇から「山門」へ向かいます。

 


円覚寺開山の無学祖元の筆とされる『寶所在近(ほうしょざいきん)』の文字が掲げられた「山門」は、深い木々に囲まれ、浄智寺を象徴する石段が伸びています。寶所在近とは「仏を信じ、修行を積めば心の平穏が得られる」という仏の教えを意味しています。

 


苔むす石段を上がります。石段を上り切ったところにある「拝観受付」で、拝観料 200円を納めます。

 


「拝観受付」の先にある「鐘楼門(しょうろうもん)」は、鎌倉では唯一の唐様の門です。

 


鐘楼門は鐘つき堂を兼ねた山門で、1階には山門があり、2階には花頭窓という花形の印象的な窓と梵鐘が下げられています。2007年に再建された鐘楼門は「山居幽勝」の額が掲げられ、花頭窓のある上層には慶安2年(1649)の梵鐘が吊るされています。

 


鐘楼門をくぐると右手にある「本堂」は、別称「曇華殿(どんげでん)」と呼ばれる仏殿です。

 


中に安置されている御本尊は、室町期作の木像三世仏坐像で県指定の重要文化財です。左から『阿弥陀・釈迦・弥勒(みろく)』の各如来で、『過去・現在・ 未来』の時を象徴しています。各如来は、衣の裾を台座に長くたらした様式で、鎌倉仏の特徴をよく表したお姿をしています。

 


文人たちが多く眠る、境内裏手の墓所。

 


柔らかい鎌倉石の山を掘った祠(ほこら)を「やぐら」といいます。やぐらは当時の僧侶が修行に使用したり、また地位の高い人のお墓などとして使用されていました。平地が少ない鎌倉の特徴的な遺跡です。

 


裏手の洞窟に安置されている鎌倉七福神のひとつである「布袋尊(ほていそん)」。福徳円満のご利益があると言われます。にこやかなその姿は誰もに愛され、お腹を撫でると元気がもらえると言われています。多くの方に撫でられたお腹はとてもツルツルとしています。

 


本堂裏手の「書院」。

 


「茶室」手前の門の脇には、柿が実っていました。

 

 


「御朱印所」入口脇には、鎌倉を舞台にしたテレビドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/3b00c79657ac0df8fdfe06331d361bb1 のポスター(赤矢印)が貼ってありました。

 


拝受したご本尊の御朱印の中央の墨書きは、仏殿の「曇華殿(どんげでん)」。左の墨書きは、山号である「金宝山(きんぽうざん)」と「浄智寺」。

 

右上の「奉拝」の墨書きの上には山号を略した「金山」の朱印、中央には三宝印の「仏法僧」、左下には寺院印の「浄智寺宝」を押印。

 

納経料は、300円。

 


尚、拝受した御朱印の数は、これで六十九印になりました。詳細は、こちらの「御朱印巡り」記事一覧をご参照下さい⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e23a591aa7b880a9e451c519dc5e14a5

 


30分強の参拝と境内散策を終え、鎌倉街道に戻ってきたのは、13時過ぎでした。

 


★ 続きは、『「Go To トラベル」で行く鎌倉 2日間』 (その4・明月院)で ★ 


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