隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

映画 Film202 『沈黙 -サイレンス-』

2020年10月21日 | 映画

隊長が、これまでに観た「映画 」を紹介するシリーズの第202作品目は、『沈黙 -サイレンス-』をお送りします。

 


『沈黙 -サイレンス-』(原題: Silence)は、2016年12月に公開(日本公開:2017年1月)されたアメリカ映画。製作会社は、IMグローバル(IM Global, LLC)。


言語:英語(日本公開時は、日本語字幕版)。上映時間:159分。


原作は、遠藤周作が1966年に書き下ろした小説『沈黙』。


監督は、アメリカ人のマーティン・スコセッシ(Martin Charles Scorsese)。


脚本:ジェイ・コックス(Jay Cocks)、マーティン・スコセッシ。


主演は、アンドリュー・ガーフィールド(Andrew Garfield)。アンドリュー・ガーフィールドの主演映画は、2014年4月日本公開の『アメイジング・スパイダーマン2』⇒ http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9a046bc7a3a672eb08c04ffd3062f143 を、取り上げています。


共演者:アダム・ドライヴァー(Adam Driver)、浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田(おいだ)ヨシ、リーアム・ニーソン(Liam Neeson)、ほか。


あらすじ:物語の舞台は、17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教 (信仰を捨てる事)したとされる高名な宣教師フェレイラ(リーアム・ニーソン)を追い、弟子のロドリゴ(アンドリュー・ガーフィールド)とガルペ(アダム・ドライヴァー)は 日本人・キチジロー(窪塚洋介)の手引きでマカオから長崎へと潜入しました。


日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会います。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身になってしまいます。


頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の井上筑後守(イッセー尾形)は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫ります。そして次々と犠牲になる人々。守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められたロドリゴの決断とは。。。


感想:隠れキリシタン対する、激しい迫害や拷問・処刑など残虐なシーンが多く、眼を背けたくなることも度々。遠藤周作さんの原作を読んでいなかったことと、日本でのキリシタン弾圧という史実をしっかりと学びたいとの使命感で、2時間40分弱の物語を最後まで観ました。


観終わって、信仰とはなにかを改めて考えさせられました。


「救い」や「希望」が全くないストーリーでしたが、唯一救われたのが、エンディングで棄教し日本名を授かり、日本人妻子と家庭を持ったロドリゴが亡くなった後の葬儀シーンです。


白装束をまとい、棺桶(かんおけ)に入れられたロドリゴが、火葬される際、棄教したため持っているはずがない十字架を手にしていたのです。棺桶の蓋が閉められる直前に妻が密かに置いたに違いありません。


このシーンを見て改めて思ったのは、江戸時代の棺(ひつぎ)は、現在の箱型や山型ではなく、棺桶の名の通り、桶型の座棺だったのですね。そう言えば、映画『助太刀屋助六』 ⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/aedb38fd6db9e282b364c163bd5dcfc5 でも、棺桶屋(小林桂樹)が桶型の棺を作っているシーンが多用されていました。


『沈黙 -サイレンス-』のキャスティングは、冴えていますね。主人公のアンドリュー・ガーフィールドだけでなく、日本人キャストも納得の配役です。特に、キチジロー役の窪塚洋介さんの迫真の演技に魅了されました。優秀な日本人のスタッフが、キャスティングに協力したのでしょう。

 

 


==「映画」バックナンバー =
http://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/c/226e9f0193a60e6a012384176360666f

Film1~190  省略

Film191 2020/8/25 『海街diary』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/7b8dc81044ecbe3662e1bbfe2e6c44bb

Film192 2020/8/29 『TAXI NY』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/616b0ac53c47ef54b3f736b3bf58636d

Film193 2020/9/2  『コンフィデンスマンJP ロマンス編』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a8cc3cb1c692eb2e3b9e3723e5ceff09

Film194 2020/9/6  『丹下左膳 百万両の壺』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/818aa36c7c3ddd1a5a14ee202444b041

Film195 2020/9/9  『ハドソン川の奇跡』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/db3e0cf65676ba73bd806f07850a5ea5

Film196 2020/9/13 『グリーンマイル』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/876a4508199a8cf4d0832c063b02d670

Film197 2020/9/15 『チィファの手紙』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/a2928d17c0dab4ca2d5b48fdd62f7bf8

Film198 2020/9/19 『夕陽のガンマン』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/f1448b241b34eb39c42b9f97bdd98095

Film199 2020/9/23 『助太刀屋助六』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/aedb38fd6db9e282b364c163bd5dcfc5

番外編  2020/9/27 『訃報:竹内結子さん』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/05c749f8671fc7fb48c90ad928072528

Film200 2020/10/1 『マッドマックス』 https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/e6870d95eef84dd873c6a5e7b354e3c1

Film201 2020/10/7 『遥かなる大地へ』⇒ https://blog.goo.ne.jp/taichou-san2014/e/9a954d71a3a890ce823b5da663e66204


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