隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第401回は、『大河ドラマ 「黄金の日日」』をお送りします。
「大河ドラマ」は、NHKで、1963年から始まった、日曜夜に1年間かけて放送されている、ドラマシリーズです。第1作の『花の生涯』から、今年の最新作『青天を衝け』まで、60作品が放送されています。
1978年1月から12月まで放送された第16作が、『黄金の日日』。今年の4月4日より、NHK-BSプレミアムで「大河ドラマアンコール」として、毎週日曜の6:45~7:30に、デジタルリマスター版で、再放送 されています。早朝なので、録画して観ています。
尚、「隊長のブログ」では、大河ドラマを、これで八作品紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい 。
原作は、城山三郎の同名小説。
このドラマは、戦国時代、自治都市・堺と呂宋(ルソン=フィリピン)の交易を開いた商人、呂宋助左衛門(納屋助左衛門)の物語。自由で活気に満ちた堺に生まれ、南蛮交易を夢見た青年が大海に乗り出し、やがて豪商となり権力に立ち向かう姿を描きながら、庶民の視点で戦乱の世を捉えた作品です。
脚本:市川森一 (いちかわ しんいち)、長坂秀佳(ながさか しゅうけい)。
音楽:池辺晋一郎。
主演は、六代目市川染五郎(現・二代目松本白鸚)。
共演者:栗原小巻、川谷拓三、根津甚八、竹下景子、李麗仙、鶴田浩二、丹波哲郎、林隆三、名取裕子、緒形拳、津川雅彦、高橋幸治、ほか。
第一話のあらすじ:永禄11年(1568)、堺の町は織田信長(高橋幸治)に二万貫の矢銭(軍用金)を要求されますが、堺の自治組織・会合(えごう)衆がこれを拒んだため、六万の軍勢に町を包囲されます。堺の豪商・今井宗久(丹波哲郎)と、千宗易(鶴田浩二)は、名物の茶壺を献上して、町を救おうと画策します。
そして、宗久に同行して壺を届けるため、五右衛門(根津甚八)、善住坊(川谷拓三)、助左(後の納屋助左衛門)(市川染五郎)が選ばれるのでした。
6月20日放送・第12話までの感想:小説のジャンルとしては、経済小説が多かった城山三郎の原作。経済都市、堺の街の一青年が、商人として成功するサクセスストーリーで、面白いドラマになっています。
大河ドラマは、教科書にも載るような、歴史上の偉人・有名人が主人公の物語が多いのですが、それほど著名ではない納屋助左衛門を取り上げているのは、異色です。
経済がテーマの大河は、今年度の『青天を衝け』もそうなのですが、『黄金の日日』は、日本だけでなく東南アジアも舞台になっていて、よりスケールの大きさを感じます。
主役の市川染五郎だけでなく、川谷拓三、根津甚八と、当時は若手の俳優が、体当たりの演技を見せてくれています。
彼らを支える、鶴田浩二、丹波哲郎、津川雅彦、高橋幸治、などの大物俳優の演技も、さすがと思わせるものがあります。
第13話以降の展開にも、目を離せません。
時代考証もしっかりしていて、セット・大道具・小道具・衣装などにも気を使っているのでしょうが、一箇所だけ気になる点があります。それは、鬘(かつら)です。現在、映画・ドラマで使用される鬘は、精巧に造られていて、地毛との区別がつきませんが、この当時の鬘の質はいまいちで、明らかに鬘だと画面でも分かります。まあ、これもご愛敬なのでしょうが。
最後になりますが、『黄金の日日』初回放送から33年。出演していた多くの方が、鬼籍に入られています;
川谷拓三、根津甚八、鶴田浩二、丹波哲郎、林隆三、緒形拳、津川雅彦、夏目雅子、宇野重吉、志村喬、花沢徳衛、児玉清、ほか。(敬称略)
亡くなられた皆さんのご冥福をお祈りいたします。
尚、『黄金の日日』次回、第13話「戦国哀史」は、6月27日(日)午前6時45分から、NHK-BSプレミアムにて放送予定です。
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