えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...ありのままに、ユーモラスに......♪

第4章 手術 18.

2007年06月19日 | 乳がん闘病記
18.
 2005年4月9日。入院8日目。術後5日目。
 昨夜は今までで一番よく眠れた。熟睡できたからなのか、早朝4時に目が覚めてから寝られなくなり、5時半に廊下の電気が灯ってからは、ずっと読書にいそしんだ。談話室に置いてあったすごく古い推理小説だ。けっこう面白いのだが、退院まであと数時間。読み終わるかしら。

 朝食のお盆を廊下のカートに返しに行くと、なんと念願(?)がかなって、向かいのオッサンに出くわした。お腹から出ている感じの伸びのある声から想像していたオッサンの顔は……ひょぇ~っ! 思わず歌ができてしまった。
  ♪声の主 顔見てびっくり「え~?こんなん?」 向かいの部屋の調子えぇオッサン♪
 「どんなんか」はみなさんの想像にお任せいたします、はい。

 食後は、読みさしの推理小説を尻目に、退院準備に追われる。Y先生とF先生、そして看護師にお礼の手紙を書く。代わる代わるお世話になった看護師は、のべ十数人に及ぶ。でも、手紙はまとめて1通でいいや。それぞれに歌を添えた。
  ♪あの人いつ見ても走ってる! よくよく見ればDr.Y♪
  ♪「心配なし! ベストの治療をしますから!!」 気合充分Dr.F♪
  ♪病床の心に灯燈す楽しみは 食事・テレビに看護師の笑み♪

 作ってきた和紙人形つきの割り箸をあり合わせの包装紙で包み、花柄のシールで留めた。これでよし! 先生方は“ゲンナマ”の方をお好みかもしれないが、一応病院側としては禁じている。もちろん“ゲンナマ”とは記されてはいないし、建前だけのことかもしれないが、私は“袖の下”の代わりに心をこめたメッセージと手作り品を贈りたかった。それが患者としての誠意と誇りであり、医師への対等な態度の証だとも思うからだ。

 噂をすれば(?)影、H看護師が補正具や下着のパンフレットを集めて持ってきてくれた。乳房を温存できたのでそれほど必要にはならないだろう、と言ってもくれる。入浴のときに傷口を保護するためのシートも渡してくれた。プロテクトシートというらしい。幅広の防水テープといったところだ。3日後にF先生が術後の処置をするとき、いつから入浴できるか確認するよう指示された。
 術後の生活での注意点も彼女は説明してくれる。術側の腕はリンパの流れが悪くなるため、なるべく重い物を持たない、傷を作らないようにする、土いじりなどの作業を素手で行わない、などの助言があった。
 Hさんに1週間のお礼を言って、贈り物一式を託した。

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