（画像はイメージです）
今から13年前のリーマンショック時。
とある場末の安バーに、
場に似合わない腕のいいバーテンダーのオヤジがいた。
このオヤジは、
若い店員男性を一人だけ、
雇っていた。
店内はざっくばらんな趣で、
大型テレビがカウンター越しに取り付けられている以外は、
質素というより貧しげな印象を与えていた。
このバーテンダーのオヤジは、
ネオシェイカーと呼ばれていた。
その由来はこうや。
今から3年前、
若い男性店員の方が脱サラで、
この店を初めていた。
けど、
客がカクテル🍸頼んだら、
ストロングゼロを開けて、
カクテルグラスに注いだので、
客がガチギレ😡した！
そんな客の中に、
このネオシェイカーがいて、
この若いド下手なバーテンダーにお叩き入れて、
相手は経営者なのに、
「お前はクビや‼️」とガナった！
バーテンダーは泣き出して、
「お願いです😭🤲クビにしないでください！！」と土下座🙇♂️したので、
ネオシェイカーは、
「仕方ない。このまま雇うが、心を入れ替えろよ！」と厳しく言い付けて、
いつのまにか、
ネオシェイカーが経営者になって、
バーテンダーはただの店員になっていた。
それで常連客が、
オヤジをネオシェイカーと呼んで親しんだ。
ただ、
ネオシェイカーの作り出すカクテルは一級モンなので、
店は流行りに流行った。
ある夜、
常連客に混じって、
見知らぬ袴姿の若い男が、
大きな風呂敷背負って入って来た。
そして、
店内をやたらキョロキョロするので、
ネオシェイカーは不審がった。
そこにローカルテレビニュースが流れた。
なんでも、
三年前に精神病棟から逃げた男が、
四日前に、
暴行事件を起こして、
逃走中とのことやった。
そして、
この男は記憶障害があり、
暴力的とのことやった。
客の一人が「危ないねえ」と言うと、
ネオシェイカーは、
袴姿の男を見ながら相槌を打った。
もう一人の客が、
「三年前といったら、いきなりネオさんが来て、力づくで、この店を奪った年や」と冷やかすと、
若いかつてのバーテンダーは、
「やめてくださいよ」と照れ笑いした。
ネオシェイカーは、
物忘れがひどいので、
記憶になく、
テレビドラマのあらすじ聞いてる感覚やった。
まあ、
思い出すよりもシェイクしてた方が実利的やとも思ってたので、
気にすることもなかった。
それよりも、
袴姿の男は、
更にキョロキョロと落ち着かなくなって来たので、
ネオシェイカーと店員は警戒した。
そのとき、
ニュース番組が、
逃亡患者の写真を公開しますと言い出したので、
ネオシェイカーは、
袴姿の男を凝視しながら店員に、
警察に通報する準備をしろと指示した。
客が、
「いよいよ御尊顔や！！」と騒いだ後に、
一気に沈黙した‼️
ネオシェイカーも、
公開写真に戦慄した🙀
やって、
その公開写真は、
自分やったから🙀🙀‼️
ネオシェイカーは思い出した。
三年前の逃亡と、
四日前の暴行を---
すると、
袴姿の男が風呂敷からおもちゃの刀を出してネオシェイカーに、
「ここであったが１００時間❗️よくもとうたんを叩いたな❗️仇討ちは天下の御正道や‼️」と叫んだ！
ネオシェイカーは、
「仇討ちは明治に廃止されとんや‼️」と怒鳴り返した！
店員と客は、
警察に通報した。