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「リベンジが始まる」~あの自主制作映画は------

2024-07-07 01:19:00 | 日記



(画像はイメージで当記事とは無関係です)

自主制作映画(インディペンデンスムービー)というのがある。
映画会社とは関係のない映画好きの一般人が、
自分の金で、
映画を作ることや。
現在、
YouTubeやTikTok全盛の時代にあっても、
映画を自分達の手で制作したいと思う者は後をたたない。
今回の記事に出てくる自主制作グループの一件は、
今から50年前という非常に古い時代のことやけど、
この1970年代こそ、
豊かになった日本人が、
自分の手で映画を作ろうと、
雨後の筍のように自主制作グループが現れた時代やったという。

ここに、
『西宝』という安直な名の自主制作グループがあった。
物凄く金を使って、
「リベンジが始まる」というアクション映画の制作を発表。
チラシ配りとポスターを貼りまくり、
新興宗教まがいの勧誘型口コミ宣伝をやって、
インターネット🛜の無い時代ならではの工夫をしつつ、
観客動員を図った。

『西宝』のプロデューサー兼監督である銀幕映一は、
1日のみ、
普通の映画館を借りて、
大手映画会社にも、
案内状を出していた。
銀幕映一は、
「イマにメジャー会社からスカウトマンが来る」と仲間達に声高らかに語った。
が、
みんな、
「スカウトマン🤔プロ野球じゃあるまいし。関係者の視察と言った方が自然や」と反論すると、
銀幕映一は、
「野球の試合と映画制作は、ヒットを求めることで共通する」と反論に反論した。
世間では、
この銀幕映一の言葉を、
「屁理屈」の三文字で解釈する。

こうして、
大きな映画館を借りて、
銀幕映一の願い通りに、
メジャー会社の人間も来たが、
なによりも、
過剰宣伝のせいでの客の入りが凄かった。

「リベンジが始まる」の内容はこうや。

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二人の刑事が暴力団事務所に家宅捜査に入った。
その時、
相棒の刑事が主人公の刑事をいきなり数発発報して逃走した。
主人公の刑事は死の一歩手前で助かったが、
手足が麻痺して、
一生の車椅子生活を医師に宣告された。
一方、
主人公を撃った相棒の刑事は、
主人公が生きていたことを知り、
復讐の為に(🤔❓❓)、
主人公の妻と子供と、両親をも銃殺した。
主人公は嘆き悲しみつつ、
相棒への復讐の為に、
必死にリハビリして、
謎の格闘王のしごきの中で、
完全なる戦闘員として生まれ変わった。
そして、
海に行き、
大声で、
「リベンジが始まる❗️」と叫び、
エンドタイトルとなる。
------

観客は驚いた。
ナンや😳この中途半端な終わり方は------、と。
あそこまで悪役の悪辣なシーン見せられて、
リベンジシーンが無いとは------
見た者はみんな、
不愉快の極(キワ)の心で帰宅することになった。

映画は大不評に終わり、
メジャー会社からもスルーされた。
入場料の収入分が映画館のレンタル料で消え、
「リベンジが始まる」は、
『西宝』始まって以来の赤字となった。
そのせいで、
自主制作グループは金欠の為に壊滅した。

そして50年の時が経ち、
ジジイ化した銀幕映一は、
俺の行きつけの飲み屋で、
思い出話ともども、
こういうのやった、
「観客のみなさんが、あの映画の筋書きの続きをそれぞれの心の中でリベンジして欲しかった。それは映画館で映される以上のカッコ良くも凄惨な心の中のリベンジこそが、どんな描写よりもズバ抜けていると私は言いたかった」、
と。
果たして、
映画の世界は広すぎるのか🤔
単に銀幕映一が馬鹿なのか🤔
この答えは、
ケイシロウに任せよう!