ヨウイチのダチに、
ジュンイチとジュンジという双子がいた。
ヘアースタイルから着るもの履くものすべて同じな上に、
全くそっくりで、
見分けがつかないので、
クローン人間説まで出た。
この双子の両親は、
二人を溺愛していた。
また、
二人も、
どこに行くのも一緒で、
少しでも離れたら、
泣き出してしまうんやった。
そして、
二人は誓い合ってるんやった。
「どんなことがあっても、いつも一緒だよ」、と。
二人は野球好きで、
リトルリーグに所属していた。
高校進学の際、
甲子園常連校の野球部に、
二人は受験した。
学校側は、
双子の弟のジュンジに目を付け、
高校野球の特待生待遇入学をジュンジの両親に申し出た。
ジュンジの両親は喜び、
ジュンジを入学させることにした。
が、
ジュンジはうれしかったけど、
高校受験に失敗したジュンイチと別れることになるのが辛かった。
なぜなら、
ジュンジの行く高校の野球部は寮で過ごすことが義務付けられてるためやった。
当然、
ジュンイチは泣きながら😭反対した。
両親は、
弟が甲子園に行くかも知れないと説得しても、
ジュンイチは、
「観光旅行で行けるだろ❗️」と泣いて反論した!
けど、
両親はジュンジの将来の為に、
心を鬼にして、
学校側の指示された日に、
ジュンジを送ることに決めた。
両親とジュンイチとともに、
車に乗り込んだジュンジは、
高校へと出発することになったが、
ジュンイチは車の中でずっと泣いていた。
高校に着くと、
両親と学校側が話し合いをした。
その際、
車内で思いっきり泣いたジュンイチがジュンジに、
「ここがお前の場所だよ。ぼくのことはいいから、ここでがんばってね👍」と優しく言ってお別れした。
するとジュンジが寂しくなって来た。
そして両親に、
「この話しはなかったことにして帰ろうよ」と言った。
ジュンイチはジュンジに、
「お前の気の済むようにしなよ」と言ったが、
学校側と両親はキレて😠
「冗談じゃない!ここまで来て辞めるとはあり得ない!」と言って、
ジュンジを置いて、
両親はジュンイチを連れて、
駐車場に停めてる車に向かった。
すると、
ジュンジが泣いて追いかけて来たので、
両親は、
「辛いだろうけど、頑張らないと」と言って、
ジュンジを学校の玄関まで送った。
そして、
両親はジュンイチを連れて駐車場に向かおうとすると、
またジュンジが泣きながら追いかけて来たので、
両親は、
「しばらくの辛抱だから」と言って、
ジュンジを学校の玄関まで送った。
ジュンジを学校側に預けると、
両親はジュンイチを連れて、
少し小走りに駐車場に向かおうとしたが、
またジュンジが泣きながら追いかけて来たので、
両親は腕ずくでジュンジを学校の玄関に連れて来たが、
ジュンジは泣きながら父親の腹部に蹴りを入れて、
父親の後頭部を掴んで玄関の壁に叩き付けた!
(壁ドンならぬ壁ゴン😳)
父親はぶつけられたおでこを押さえながらジュンジに、
「わかっておくれよ。みんな寂しいんだから」と言い、
学校側に預けて、
ジュンイチと妻を連れて、
より小走りに駐車場に向かおうとしたが、
ジュンジが泣きながら追いかけて来て、
父親の背中にドロップキックをカマした!
ジュンジのドロップキックで倒れて腕を擦りむいた父親は、
ジュンジに厳しく、
「辛いのは自分だけだと思ってるのか⁉️父さんも母さんも兄さんも辛いんだぞ❗️」と叱りながら、
ジュンジを学校の玄関に連れて行くんやった。
そして学校側に重ねてジュンジをお願いして、
妻とジュンイチとダッシュで駐車場に向かおうとしたが、
ジュンジが泣きながら追いかけて来て、
父親の背中にジャンピングニーパットをカマした!
父親は大きく飛ばされて倒れた。
ジュンジは泣きながら父親に首4の字固めを決めようとしたところを、
学校側がジュンジを追いかけて来たので、
強引に中に連れられて行った。
父親は背中の痛みをこらえながら、
妻とジュンイチを乗せて、
車を出発させた。
そして、
「あんな聞き分けの悪い奴だとは思わなかった。まるで兄と弟が入れ替わったみたいだ」と言ったとき、
ジュンイチがクスっと笑った。
父親と母親は、
このとき、
戦慄すべき結末を理解した。
それは------
あの高校の玄関で、
ジュンイチがジュンジに、
「ここがお前の場所だよ。ぼくのことはいいから、ここでがんばってね👍」と言ったときに、
もう二人は入れ替わっていたんやった。
父親はジュンイチであると思っていたジュンジに、
「ナンで------❓」と言葉を詰まらせた。
ジュンジは、
「ナンでって、それが世の中でしょ?」と問い返した。