リンコという元バレリーナがいた。
有名にはならなかったけど、
踊る喜びに明け暮れて満足していた。
この満足さをお裾分けしたいという気持ちから、
リンコは40代半ばにして、
社会人向けバレエ教室をはじめた。
リンコが元バレリーナということで、
たくさんの生徒が集まった。
そして、
バレエ教室は上手く行き、
大成功した。
完、
------ということにならないのがこのワイルドな人生。
リンコはかつて住んでいた家の近くにいる半グレのカワノと親しかった。
カワノもよくリンコに甘えてばかりいた。
そのカワノがリンコのバレエ教室に来て、
リンコに、
「僕の彼女がバレエ好きなんだけど、リンコさんのところで教えてくれない?チャイボーグ風なイケたオンナなんだ!」とお願いした。
リンコはバレエ教室が定員オーバーやったことで断りたかったけど、
一度、
カワノのお願いをスルーして、
丑の刻参りされた過去があったから、
仕方なく引き受けた。
リンコはカワノに彼女の名前を問うと、
カワノは、
「ライジングみゃおっていうんだぜ。凄く上手いよ」と自慢した。
リンコは、
このライジングみゃおという名が、
バレリーナを思わせる以前に、
格闘家女子をどうしても連想させるんやった。
リンコはカワノに、
ライジングみゃおに明日ここに来るように伝えなさいと言った。
翌日、
やってきたライジングみゃおは、
以下の格好やった。
⬇️
リンコにガク(愕)😱が入った❗️
バレエやなくてバレーやった。
ライジングみゃおはカタコトの日本語で挨拶した。
リンコは心に思った、
「ナニがチャイボーグよ⁉️そのままの中華人民共和国やないか😡⁉️」、と。
リンコはライジングみゃおに、
バレエとバレーの違いを教えて、
「ここはあなたの求める場じゃないのよ」と諭した。
が、
ライジングみゃおはガチギレして🤬
「キャベツ(差別🤔)したわね!お前らは日本人やない!一本人(いっぽんじん)や❗️」と怒鳴り、
どこのおかげで遣隋使や遣唐使を受け入れたか?
どこのおかげで雀荘があるか?
どこのおかげで麻婆豆腐が食えるか?
と、
散々わめきちらして、
帰って行った。