業界に入った頃、夕日を夕日らしく撮影する
事が、撮影段階で求められてホワイトバランスで
夕日らしく再現できてホッとした経験がある。
カメラマンデビューは19歳
スタジオペデスタル・カメラで
生コマーシャルの
フィリップ撮影という大事な役目からの
スタートである。
当時は、撮像管からCCDへと入れ替わりの時期で
撮像管ではタブーとされた直射日光も
CCDになり短時間ではあるものの
撮影できるようになった。
CCDと言えど、ロケ前の機材庫で
黒のバランス調整から始まり
電気調整をしてからの出発が懐かしい。
まぁ、今では考えられないけど、
電気を入れてすぐに撮影できなかった昭和の
時代である。
それから30年が経ち、
片手で持てるカメラへと変わりしかも4K画質。
強いて言えば、
照明もタングステンから高演色のLEDと変わり
撮影現場で、ホワイトバランスを小細工して
撮影するよりも、ノンリニア編集でグレーディング
する時代へとなった。
でも、当時、ホワイトバランスを小細工した
世代には、現代はちょっと物足りない感も否めないが、
色味に関しては8ビット処理が多い収録より
10ビットがグラデーションが滑らかである。
まぁ、賛否あるけど、C-MOSよりCCDかなぁとも思う。
デジタルといえど
同機種のカメラでさえ個体差による
色味の変化があり、完全に合わせるには
それなりの正しいマトリックスの使い方から始まり
ホワイトバランスの正しい取り方が求められる。
昨今は、
ホワイトバランスを、どの紙で取るから始まり、
ただ白をかざせば良いというものではなく、
床、天井など不要な反射を嫌って
白をかざす必要がある事さえ、蔑ろにされている。
時代なんだなぁと、感じつつ
口うるさくならない程度に、説明する口が欲しい
今日この頃である。