レンズは汚すな!
これがレンズクリーニングの極意である。
メガネをかけているので、日々、レンズの汚れが気にもなるし、
意外と、レンズの拭き方、溶剤の使い方をご存じない方も多い。
プラスチック、ガラスと素材の違いもあり
クリーニングの溶剤に使う液も使い分けなければならない。
一般的なガラスレンズのクリーニングに使う、クリーニング液について
使い分けてみよう。
おなじみの2つのクリーニング液。
「富士フィルム」は、表面活性系の洗浄液
左側は、アルコール系で私もよく使用している「堀内カラー」のクリーニング液。
そもそも、レンズクリーニングって意外と専門書籍でも
「レンズ クリーニング」に使う、クロスとかブロアーは紹介されるけど、
汚れが、油性か水性かによって使い分けてくださいとか、触れていることが
皆無なので正しいレンズクリーニングが周知されていない事が多い。
もっとも、レンズとは汚さない事が前提で、ブロアーで軽く吹けば
取れるくらいが一番良いのだが。。。 なかなかね、そんなことも言っていられない。
このレンズの拭き方は、もう20年近く前に、「佐野富士光学機器(株)」という、
栃木県佐野市にある、富士フィルムの光学機器を製造している工場で仕事をしていた時に
学んだことである。当時、映画監督 ジージルーカスのルーカスフィルム社で使用する
シネレンズの設計 製造で大忙しの頃であった。
富士フィルムのクリーニング液は、表面活性剤なので指紋など
油性の汚れを「浮かせて」服撮ることができる特性があります。
堀内カラーのアルコールでも拭き取ることはできますが、
拭き取る時の効率に違いがありますが、不可能なことはありません。
さらにここからがポイントで、富士の場合、溶剤が「アルカリ性」なので
いわゆる「リン拭き」をしないと、アルカリ成分がレンズコーティングを溶かします。
一方、堀内カラーはアルコールで「無水エタノール」ではあります。
界面活性剤を取り除く(リンス拭き)ため,あるいは,
雨や水しぶきなどが付着してしまい,それらを除去するためには,
アルコール系クリーニング溶液を用い,レンズペーパーでレンズを拭きます。
レンズ面の拭い方は,界面活性剤系のクリーニング液で説明した場合と同様です。
ペーパーにアルコール系リキッドを滴下して,
レンズ中心から外周に向かって渦巻きに拭って下さい。
注意して欲しいのが、極力、拭き残ししないようにすることです。
リンス拭きする時に、拭き残しがあると、ただ汚れをレンズの表面に広げる可能性もあり
非常に効率が悪くなのである。
描写には,前玉の少々の拭き残しなどはほとんど影響しないでしょうから問題ないでしょうが,
ずっとそのままにしておくと,水垢のようにこびりついて後々取れなくなってしまう
場合もありますから,今のうちに必ず取り除いておきましょう。
油性汚れのリンス拭きの場合,
何度リンス拭きしても拭き残しが残ってしまう場合,
そもそも油性汚れが取り除けていなかった場合があります。
その場合は,改めて界面活性剤系のクリーニング液で
拭き直してからもう一度リンス拭きしましょう。
と、このような手順で終わりです。
私も経験済みですが、
噴きあげるまでイライラすると思いますが
慣れてしまえば、なんてことなくなりますのでので
丁寧に拭くことを心がけます。