猫のポチ

おはようございます。
アトリエebcのカフェ担当、クメタマリです。


　猫を二匹飼っています。一匹はもうよたよたのおばあちゃんでした。


　１８年前、私は医者に出かけようと、自宅から５０メートル程の所を自転車で走り抜けた所でした。左に目の端に、血まみれで横たわる何かが見えちゃった。無視して走り抜けようとしたのですが、（医者の予約があったものですから）やはり私には出来ない事で、戻ってみると、子猫でした。なぜか包帯もまかれています。ぐったりしていて、既に死んでいるのかと思いながら声をかけると、しっかりと頭をもたげて私を見返し、「みゃー」と言ったのです。それがポチとの初対面でした。

　交通事故だったらしく、左足は再起不能で結局切り取ることになりました。腰骨もいくつか砕けていて、ワイヤーが入りました。３ヶ月の入院でした。猫を助けたのは、これで何匹目だったでしょうか？なんだか、こういう猫に縁があるのです。

　夫は猫が大嫌いなものですから、駆け込んだお医者様には飼い主を見つけて下さるようにお願いし、なんとか見つかるように願っていたのですが、やはり片足の無い猫には飼い主が見つからず、結局我が家に来ることになりました。

　その頃３歳だった次男が見つけて来たことにして、夫をダマクラかし、うちにくることになりました。まだまだ、両手の中にすっぽり入るような赤ちゃん猫でした。

　その次男が、お医者様に行った時に名前をつけました。
「僕、ポチが良い」と彼はいい，お医者様と私は顔を見合わせましたが、「なるほど」といい，子猫はポチになりました。


　そのポチが今朝亡くなりました。


　ポチは本当にがんばり屋で、優しくて、楽天家で、人なつこくて、忍耐強い、素晴らしく気だての良い猫でした。私は彼女の事を心から尊敬していました。

　私が沢山泣いてしまう事は、きっと彼女は望まないだろうと思うので、なるべく泣かないでいようと思います。


　いままで、ありがとうね、ポーちゃん。