Truth Diary

古典文学読書会で

  毎月一回の古典文学読書会で先月から紫式部の源氏物語を読んでいる。その発声練習を兼ねて時節に合わせた曲を合唱しており、今月は原曲が旅順高等学校寮歌と言われ、その後小林旭がカバーしてヒットさせた「北帰行」だった。
 この曲が流行った昭和30年代後半頃は、高校生で日活活劇映画の「アキラの渡り鳥シリーズ」が世間の若者を席巻していた。
 作詩作曲は昭和16年当時の日本国の学校として中国に存在した旅順高等学校に在籍した宇田博という。同高等学校を交友関係で退学処分になり奉天に帰った時の敗北感と惜別の念を詠んだもの、その他戦前は今の台湾にも台北高等学校があり、東北では仙台に、第二高等学校、山形と弘前高等学校があり、その後それぞれ大学に組織変更されているそうだ。
 当時若者が満洲大陸に雄飛を求めた歌として、大学の運動部員が良く歌った「蒙古放浪歌」も歌われ、バンカラ気取りで目抜き通りを稽古着姿で高歌放吟しながら行進、馬賊大陸浪人にあこがれた硬派だった。

   北帰行

     窓は夜露に濡れて

     都すでに遠のく 

     北へ帰る旅人一人 

     涙流れてやまず

     蒙古放浪歌 http://www3.plala.or.jp/karate/obsennsiyutaikaikiroku5.htm

VictorのSP盤、鶴田浩二の歌から「学法福島高等学校 空手道部OB会公式サイト 愛唱歌」に取り込んだもので、雑音が多く聴き取り難いのですが雰囲気は分かると思います。スクロールすると下の方に同曲の歌詞が出てきます。

 この歌は大正後期から昭和初期にかけて雄大な蒙古大陸へ海外雄飛をかけた男たちの青春の譜です。なぜか今もなお、大学のサークルなどを中心に歌い継がれている幻の名曲と言われています。

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