丹 善人の世界

きわめて個人的な思い出話や、家族知人には見せられない内容を書いていこうと思っています。

体育館と文化祭と日本シリーズ

2011年02月16日 | 個人史
高校時代はそんなに野球が嫌いではなかった。もちろん巨人は嫌いだったが。
時は川上監督率いる巨人の全盛時代。パリーグで弱小チームの阪急がリーグ制覇して、阪急沿線に住んでいる者としてはなんとなくなじみ深い。
ちなみに宝塚に住んでいた祖父は阪急の監督をしていた西本さんが好きで応援していた。

当時は休日はもっぱらラジオを聞いていて、外に出る時には携帯ラジオで昼のリクエスト番組をよく聴いていた。
今は若者はipodをよく聞いているが、そんなものもなく、ウォークマンさえない時代。携帯ラジオで町を歩く者の少なく、いわゆるそういう世代の走りといえる。

高校3年の時に体育館が竣工された。
それまではぼろぼろの工場跡を利用していて、やけにだだっ広いだけですきま風吹きまくりの場所だけだったが、ようやくまともなのができた。残念ながらほとんど利用させてはもらえなかったが。
この年の文化祭はこの体育館を利用しての舞台発表も行われる。全校生徒が集まっての観劇会。

僕が潰した合唱部が翌年に再建されて、この年にオペレッタを上演する。ちょうどその日が日本シリーズの日だった。

そんなわけで、先までのネタ振りがここの話につながるのだが。

当日、僕は携帯ラジオを持ち込んで、演劇を見ながら野球中継を聴いていた。阪急が1点差で迎えた9回裏、ピッチャーはエースの山田久志、2死でランナーを置いての迎えるバッターは王選手。押さえ込んだと思った瞬間に、劇的な逆転サヨナラホームランが飛び出す。
その瞬間、体育館中にどよめきがとどろく。
笑ってしまいますね。僕と同じようにラジオ中継を聴いていたのが何人もいたようだった。

この年、うちのクラスが何をしたのかは覚えていない。
数学が得意な友人は、当時誰も持っていなかったコンピューターを使って性格占いを発表。ちなみに彼は今はこの母校で数学教師をしている。
別の友人でクラシックギターができる者数名が集まって同好会を結成、教室を借りて発表演奏会をした。(その中には修学旅行で悪評がたったY君もいたな)僕もちょっとはかじっていたので、仲間に加えてもらって、発表こそしなかったが、いろいろ教えてもらった。後述する機会に発表することになるのだが。

うちの学校には吹奏楽部はなかったのだが、中学時代にやっていた者が数名集まって同好会を結成、体育大会でお粗末な登場をしたが、この文化祭ではしっかりステージデビュー、今でも吹奏楽部は立派なクラブとして続いている。