世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【第1章 南米編 僕たちが忘れてしまったもの】

2013-06-04 23:00:09 | 日記
2013年6月4日。

アスシンオンの安宿で偶然素晴らしい方にお会いすることができた。「水から世界を変える」活動に日本で尽力し、現在はボリビアで「生きた水」を届ける活動をなされている、森山繁さんという方だ。

自分で言うのも何だが、僕にはツキがあると思っている。今回の旅では、次から次へと素晴らしい方々との出会いが訪れている。本当に神に感謝。神様がいるかどうか、そんなに信じていないのだけれど、感謝。

森山さんの姿を見て、何となくピンときた僕は、
「あの方って、どんな方なんですか?」と聞いてみた。

すると、「ボリビアで水についての活動をされているそうですよ。」とのこと。

決まり!よし、ならば早速取材だ!

宿の下の食堂で一人ビールを飲みくつろいでいる森山さんを直撃。この旅で、何度突撃取材をしてきたことか。全然恐れを感じなくなってしまった。

「おくつろぎのところ、大変失礼致します。私、今一人で世界を旅している藤本と申しますが、森山さんがボリビアで色々と活動をされているとお聞き致しました。どのようなことをされているのか、ぜひお話をお聞かせいただければと思いまして。」

「おお、そうか!よしよし、じゃー話そうじゃないか!」

今回の旅で感じたこと。すごい人って、みんな懐が深い。突然話し掛けても、みんな本当に快くお話をしてくれる。人間がでかいなぁと思う。「よし、まぁ座りなさい」という一言とその笑顔で、その人のすごさが伝わってくる。なんかかっけぇんだよね!

その優しそうな外見とは異なり、話し出すと熱い熱い。色々な話が飛び出していく中で、僕はいつもの核心クエスチョンを投げかけた。

「僕は、今の日本にも日本の若者にも元気が足りないと思っているんです。今の日本の若者にもっと必要なものって何なのでしょうか。」

即答。
「それはね、好奇心と感謝だよ。」

僕もすぐに聞き返す。
「なぜそういう若者が多くなってしまったのでしょうか。」

また即答。
「教育のせいだね。」

「日本の教育は、知識偏重の教育になってしまった。ただ覚えて点数さえ取れればよいと。だから、知りたい!という好奇心が身に付かない。点になるものをただ覚えればいいのだから。当然考える力も身に付かない。なんで?と小さい子どもが疑問に思う素直な心を、殺してしまってるんだな。」

「考え抜いて苦労して結論を出すことがないから、子どもは苦労をしない。まぁただ覚えさせられるだけってのがある意味苦労なんだけど。子どもの好奇心に答える教育を大人がしてあげられていないから、子どもに感謝の気持ちが生まれない。子どもにとっては、ただ覚えさせられるだけの存在だからね、大人は。感謝どころか、こんなにしんどいことやらせやがって、って見方になってしまう。」

そして最後に一言。

「でもさ、そういう子どもを作ってしまったのは、僕ら大人なんだよな。」

「他人のせいにしてはいけません」そんなどこかでよく聞いたような言葉が、頭を過る。この言葉を口にした時の森山さんは、悲しさと責任感に満ちている顔をしていた。

僕たちは自分たちの行動が、どれほど世界に、あるいは次の世代に影響を与えているかを本当に考えられているのだろうか。今の日本は・・・今の若者は・・・というのは簡単だが、その今の日本を、若者を、いや、それだけじゃない。世界を、地球を作り出しているのは、僕たちそのものなのだ。そのことを、どれだけ分かっているのだろうか。

世の中全体で言えば、僕はまだ「若者」の方の部類に入るのかもしれない。しかし、確実に地球の一部であり、世界の一部を形成しているのだ。世の中に起きている問題を、「他人のせい」にしていい訳がない。僕たちは、みんながみんな当事者だ。

当たり前の話を書いている気がする。でも、当たり前って超大切なことだから「当たり前」のはずだ。その当たり前を、僕たちは忘れかけている気がする。手遅れになる前に、思い出さなければいけない気がする。

地球の裏側で、とってもシンプルな「当たり前」を一人考える。

2013年6月4日。パラグアイ南部の日本人居住区にて。