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【ふじもん世界放浪「放学記」第5章アフリカ編 ルワンダの悲劇『隣人殺』人間って何やねん?】

2014-01-11 02:25:09 | 日記
2014年1月10日。

※ルワンダには各地に虐殺記念館なる博物館があります。これは首都キガリの記念館の入り口です。


《緑豊かで穏やかな国、ルワンダ。しかしこのルワンダで20年前、凄惨な事件が起きたことをご存知だろうか。それはジェノサイド(大量虐殺)。今日僕は、そのジェノサイドが行われたという現場を訪れてきた。》


時代の進展は、人間の進歩を意味しない。

文明の発達は、人類の発展を意味しない。



これは僕の自論だ。僕は人間なんて「そんなもん」だと思っている。


今から20年前、ルワンダで民族対立に端を欲する大虐殺が起こってしまった。

背景は複雑であり単純で、また単純であり複雑だ。だいたいのことは「知っているつもり」だけど、僕はここでルワンダで起きた事実を詳しく述べたいわけではない。ちょっと検索すれば、いくらでも情報は出てくる。

それよりも僕は、「人間」を考えたい。


ルワンダのジェノサイドの悲劇は、まさに「隣人殺」だったことだ。ついこの前まで一緒に暮らしていた2つの民族が突如対立に追い込まれ、そして大虐殺に繋がってしまった。その数は、わずか100日間で80万人に及ぶと言われている。


今日僕が訪れたニャマガベという街にある虐殺の記念館。


ここは昔学校だったという。ここに避難していた50000人の人々が、虐殺の対象になってしまった。


こんな穏やかな雰囲気、美しい緑。こんな場所で凄惨な虐殺が行われたなんて、にわかに信じ難い。


しかし・・・

この建物の中には、虐殺された人たちの無数のミイラが並べられていた。


写真撮影は禁止されていた。しかしそれ以上に、カメラを向けることが人としていかがなものか。そう思わされる場所だった。


ミイラには表情がある。殺された時の、まさにその時の顔をしているのだ。

その顔1つ1つが、僕に何かを問い掛けているようだった。


この場所では、ナタで切り刻まれて殺されていったという。

よく見ると、頭蓋骨に大きな割れ目があるミイラもあった。

何という悲劇なのだ、こんな小さな子ども達まで何人も・・・。


ナタで切り殺すのだから、当然一撃ではなかなか死なない。

もがき苦しむ人もたくさんいた。

彼らはそのまま、生き埋め状態で土に埋められていったという。

何という悲劇なのだ・・・。


対立をしてしまったこの2つの民族は、その直前まで一緒に生活をしていたという。まさに「隣人」だった。

しかし・・・ほんの僅かに歯車が狂ってしまった。


それだけのことなのだ。

お互いに恨み合っていたわけではない。

お互いに憎しみ合っていたわけではない。


それなのに、ほんのちょっと歯車が狂っただけで・・・


人間は、こうなる。


時代の進展は、人間の進歩を意味しない。

文明の発達は、人類の発展を意味しない。



人類の歴史なんて、こんなことの繰り返しだ。

何百年、いや何千年、戦争を繰り返してきたよ?

バカなんじゃねぇか、人間って?

いや、きっとバカなんだろうな。

バカだから、その時は反省しても、また繰り返すんだろうな。


ある歴史学者が「人間は歴史に学ばない動物だ」なんて言ってたけど、まさにそうだ。

こんなに何度も繰り返すんだから。バカの極みだ。


人間の心の中には、やっぱり残虐性を求める動物的な本能というか、なんつーのかよく分からないけど、血を求めてしまう習性というか、そういう部分ってやっぱりあるんだろうな・・・。

あんまりそうは言いたくないけど、やっぱりそうなんだと思う。

そういうことを自覚するのって、大事なんじゃないかなって思う。


このジェノサイドの背景には、かつてこの地を植民地にしていたフランスやベルギーの影響も大きいという。

彼らが対立の構図を作り出したとも言われているし、フランスは虐殺にも加担したとも言われている。

虐殺が行われていたのに、フランス軍はバレーボールに興じていたという話も聞いた。こんな看板もあった。


別に僕は今フランスやベルギーを追求したいわけじゃないけど、

南米や中米、そしてアフリカ、いやアジアもだな。ほとんど世界中なんだけど、それらを周っていると、俺は正直感じる。

欧米諸国の植民地支配の罪は、重いよ。

とてつもなく重い。罪深いよ。


俺はそう感じるな。


人間って儚いな。

平和で居られているときは理性があるし、善悪の判断もできる。

でも一歩狂えば、結局は野蛮極まりない「動物」だ。


だけど、僕は願う。

これから先の人類が、少しでも、できればゼロがいいけど、こんな殺し合いをしないように、>と。


だめだ、俺はバカだし無力だから、何をしたらいいのか分からねぇ。

でも、願う。願うことは、まずできるから。


今のルワンダは平和そのものだ。

街中は本当に平和そのものなのだ。

対立をしてしまった2つの民族の名前も、公の場で口にすることはタブーになっているという。

彼らは今、また仲良く一緒に生活をしている。


僕は願う。

これからもルワンダが平和であり続けますように。

そして、僕は願う。

日本も平和であり続けますように。


世界がもっと平和になりますように。


2014年1月10日。大量の欧米人旅行者が流れ込んできて、うるさくて仕方なくなってしまったユースホステルにて。


※しゃれこうべが並ぶ、キブイエの街の教会。





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