世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【ふじもん世界放浪「放学記」第5章アフリカ編 恐怖!地獄のタンザニアバス!vol.1】

2014-01-17 20:57:00 | 日記
2014年1月14日。

《アフリカのバスはなかなかタフだ。これまで何度もタフなバスに乗ってきたつもりだったが、今回のバスは・・・久しぶりに「地獄」との遭遇だった・・・。》

ブルンジからタンザニアに入国した僕。キゴマという街に少しだけ滞在し、次なる目的地・タボラに向かうバスに僕は乗車した。

キゴマからタボラまでの所要時間は約10時間。「道も悪いし、タフな移動になるよ」とは聞かされていたが、いやはや・・・。それはそれはなかなかに、いや!メッチャ!タフな移動になったのだった・・・。ああ~久しぶりにしんどいバスだった・・・!


バスの発車時刻は午前6時。30前にはバスターミナルに来るようにとのことだったので、僕は朝の5時に宿の前でバイクタクシーを捕まえてバスターミナルに向かった。

バスは予定通りに到着しており、乗車も順調。「おお、珍しく時間通りじゃないか!」と、ちょっと感心していた。

そして6時15分、バスは出発。たったの15分遅れなんて、これは奇跡的だ(笑)。「よかったよかった。これはスムーズな移動になるかな・・・」なんて最初は思っていたのだが、しかしこの後、すぐに地獄は訪れた・・・。


地獄NO,1:恐怖の超詰め込み車内!

アフリカのバスの座席は狭い。いや、本当に狭い。日本だったら2人掛けのサイズに強引に3人座らせるし、前の座席との感覚も非常に狭い。ちょっと背が高い人だと、膝が前の座席に当たってしまい、普通に座ることすら困難なのだ。もちろんリクライニングなんてあるわけなし!常に「背筋ピーン!の姿勢を保っていないといけないのだ。

今回のバスの座席も例にもれず同様だった。でも僕はアフリカのバスはそういうものだと知っていたので、なんてことはない、いつも通りだと自分の席に着いた。そこまでは問題なかった。

アフリカの長距離バスは基本的に全て座席指定なのだが、途中の道で地元の人を乗せて移動することもよくある。当然座席はないので床に立っていたり、あるいは座ってしまったりするのだが、そんなにたくさんの人を乗せることはない。しかし・・・!

「あれ、なんかおかしいぞ・・・?」

「ちょっとちょっと!何人乗せるんですか!」出発してからちょこちょこ停車を繰り返していたバス。その度に人が乗って来るのだが、その数がハンパじゃない!「ちょっと待ってくれ!いくらなんでも入り切らないぞ!」僕はマジでそう叫びたくなった。

出発してから1時間くらい経ったであろうか、もう通路はパンパン!床に座るスペースもないし、もう日本の満員電車状態!疲れ果ててきた人たちは、もう耐えきれずに横の座席に座ろうとしてくる。しかし先述したとおり、座席そのものもキツキツなのだ。そこにもう1人のケツが入って来るのだから、そりゃもう大変ですよ!いくらなんでも限界ってものがありますよ!

僕の座席は通路側だった。そのため、近くのおばちゃんがドカンと座って来るのだ!スワヒリ語で何かを言ってくれているのだが、当然分かるはずもなし。気持ち的にはおばちゃんに席を譲ってあげたくもなるのだが、そんなことしたら自分が恐怖のすし詰め車内で死んでしまう。それに座席代だってしっかり払っているのだ。

「ここは俺の座席だ。オマエらなんかにゃ譲らんぞ。死守だ!シシュ~!」

ということで、僕はかたくなに自分の席を守り抜いた。しかし・・・!

なんちゅ~人の数だ!いくらなんでもこんに詰め込んだのは初めてだぞ!結局座っている僕の肩と太ももに何者かのケツを乗せながら(笑)、バスは進んでいくのだった。しかし、悲劇はこれだけでは終わらなかった・・・。


地獄NO,2:リバース、リバース、リバース・・・それだけは勘弁してくれ~!

聞いていた通り、道は悪路だった。ガタガタと揺れながらバスは進む。どこまで続く草原と亜熱帯の森林。異様なまでに密集した車内。あと何時間これが続くのか・・・まさに耐久戦の様相を呈してきた。

しかし!ここで事件が発生した。それは決して遭ってはならない、まさに悲劇だった・・・。

なんと、なんと!僕の斜め前に座っていた子どもが車酔いをしてしまい、ゲロゲロ吐き始めたではないか・・・!

うお~、これはキツイ!それだけはマジで勘弁してほしかった・・・。車内は超キツキツ、広がるゲロの臭い、行き場のないこの空気。そう、そこはまさに地獄絵図だった・・・。

唯一の救いは、その子どもはちゃんとビニール袋を使用してくれたことだ。それだけはファインプレーだった。しかし、この地獄にはまだ続きがあった。

そう、それは恐怖の「もらいゲロ」。なんと彼の新鮮極まりないゲロの香りが、他の子どものゲロを誘発してしまったのだ・・・。

この世に地獄があるとすれば、まさにこのことではないか?すし詰めの車内とゲロ&ゲロ。よりによって僕の席のすぐ近く。僕は久しぶりにマジで途中下車したくなった。

しかししかし!これで終わらないのがこの日の「地獄」。最初にゲロを吐いてしまった子どものゲロ袋はお父さんが持っていたのだが、彼はそれをふと床に置いた。そしたらなんと!ちゃんとしばっていなかったので、ゲロが通路に流れ出したではないか!しかも俺の足元の方に!

もう最悪ですよ、ゲロ&ゲロ×ゲロ流出!それも足元に!なんなんスか、今日は!神様、もう本当に許して下さい・・・。

この流れ出たゲロは僕の隣に座っていたおばちゃんの足元に直撃した。そしてとんでもないことに、なんとこのおばちゃん、サンダルを脱いで足を直接床に置いて居眠りをしていた。そこにマグマのごとき流出してきたゲロ溶岩が直撃!おばちゃんの足は見るも無残に呑み込まれてしまった・・・。これを地獄と言わずしてなんと言うべきか・・・。

「もういいでしょ、神様?このバスの悲劇はこんなもんですよね?」

ところがぎっちょんちょん、次なる悲劇はまさに「神のいる場所」から降りかかってきた。


地獄NO,3:天使の涙。でもここはバスの中っスよ!

車内のお客さんも少しずつ減り、ゲロも最初の子どもの他に2人が誘発されるという惨事を招いたが、一応の落ち着きを見せた。道も段々と良くなってきて、僕も少しだけホッと一息つくことができた。

のだが、この日はどうやら神様のご機嫌がよろしくなかったようだ。あと1時間ほどでタボラに到着というところで、このバス最後の試練が待っていた。

怪しくなる雲行き。「一雨来るかな・・・」と思っていたのだが、案の定、激しい雷雨に遭遇した。「タボラに着いたときに振ってなきゃいんだけどな~」などと考えていたら、あれ?背筋に冷たいものが・・・?

「おいおいおい、ウソでしょ?ここはバスの中っスよ?今日はどこまで俺を痛め付けるんスか?」

そう、それはなんと雨漏り!しかもピンポイントに僕の座席のところのみ!なんでやねん、なんでちょうどここだけやねん!
しかも上手いこと、僕の後頭部と首筋にポタポタと垂れてくる。幸い水の量はそうでもなかったのだが、僕の首筋は先日ダニーダ大佐の襲撃を受けており、この水の刺激でまた痒くなるんだな!これが地味に辛いんだな!

僕はもう諦めた。今日はこういう日なんだろう。きっと僕が今まで働いてきた悪事の報いなんだろう。もう騒いでも仕方ないので、甘んじて受けよう。きっとダニーダ大佐の襲撃も、これまでの僕の悪事の報いなんだろう。

救いだったのは、雷雨の襲撃がバスの到着まで残り1時間程度だったことだ。ちょこちょこ後頭部と首筋の水を拭き取りながら、バスは何とか目的地のタボラに辿り着いたのだった・・・。


こんなにグッタリしてバスを降りるのも久しぶりだ。所要時間は聞いていた通り、ほぼ10時間。しかし体力的には25時間分は消耗した気分だ。

いや~久しぶりにやられたぜ、アフリカンバス!やってくれるじゃねぇかぃ!ちなみに明日もまた長距離移動なんだよね~、せめて明日くらいは穏やかなバスになりますように・・・。

当たり前のことが当たり前に在るって本当に素晴らしい。小さな願いを心に秘めながら、僕はタボラのバスターミナルを後にした・・・。

2014年1月14日。僕の心を映すかのように空一面に暗雲が広がる、タボラの街にて。




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