京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋 左京(3)小川邸、喜多邸、大槻邸、吉村邸、対岳文庫、鄰雲軒、 臥月亭 、齋藤家

2020-09-17 17:44:47 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第3回です。
今回も町屋より登録有形文化財が多いです。

小川家住宅主屋
登録有形文化財、京都を彩る建物認定第109号
左京区鹿ヶ谷
大正/1922 鉄筋コンクリート造2階建、銅板葺、建築面積156㎡
敷地の北東に位置する建築面積156㎡,切妻造,銅板葺のRC造2階建。外壁は薄茶のドイツ壁風仕上げで,腰を擬石張とし,玄関や2階窓周り等をタイルで飾るっています。
我が国のRC造住宅の早期の事例になり,庭園と共に鹿ヶ谷界隈の歴史的景観を形成しています。

左京区鹿ヶ谷に建つ2階建ての近代洋風住宅。大正11年(1922)に建てられました。
設計は武田五一。わが国の鉄筋コンクリート造住宅のさきがけです。  
武田五一が設計した数少ない現存する住宅として貴重です。






喜多家住宅主屋
登録有形文化財、京都を彩る建物認定第110号
左京区北白川
大正/1926 木造2階一部平屋建、瓦葺、建築面積75㎡
京都で最初期に形成された郊外住宅地,北白川疏水通の東側に位置する藤井厚二の設計になる住宅です。
木造2階建,真壁造で,桟瓦葺の屋根を巧みに架け,和風の端正な外観に変化をもたせています。
平面構成は合理性に富み,内部は和洋折衷の手法で纏められています。

 




大槻邸
歴史的風致形成建造物
左京区 北白川













吉村家住宅主屋
登録有形文化財
左京区松ケ崎
昭和前/1929 木造2階建、瓦葺、建築面積132㎡1棟
通りに北面し、多数の入母屋屋根を複層させた外観です。
玄関ホールを兼ねた広い廊下を中心に、北東に数寄屋意匠を加味した客間をおき、南側に家族向けの広間や食堂を洋間です。
家族のための部屋配置を重視する近代的な住宅です。









対岳文庫
登録有形文化財
左京区岩倉上蔵町
昭和前/1928 鉄筋コンクリート造平屋建、瓦葺、建築面積69㎡
鉄筋コンクリート造平屋建で、桟瓦葺です。
東西棟の主屋に切妻妻入の玄関を突出し、外壁は上部をスクラッチタイル貼とし、腰を洗出しとしています。
内部は陳列室と収蔵室に分かれ、床板敷で、壁を板張としています。
簡潔で軽快な意匠で、武田五一の手になる小品の好例です。














鄰雲軒(国指定史跡 岩倉具視幽棲旧宅)
建物の名前は昭和7年(1932)に東伏見宮周子(岩倉具視の孫)










臥月亭
景観重要建造物、歴史的風致形成建造物
左京区 吉田
不正確な画像です。




齋藤家住宅
登録有形文化財
左京区吉田
大正/1924頃 木造2階建、銅板葺、建築面積90㎡
大正末期から昭和17年頃にかけて神楽岡北東傾斜地に8ブロックに分けて,主に京大教官を対象に建設された28件の借家の内の1件。
木造2階建銅板葺の瀟洒な和風の外観を持つ。2階に独立の子供部屋を持つ点に特徴がある。設計者は前田巧。











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










京町屋 左京(2)茂庵、安楽寺、百石斎、大野邸、伽藍下鴨、 山ばな平八茶屋 、清風荘

2020-09-15 17:09:55 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、左京区の第2回です。
今回も町屋以外が多いです。

茂庵(旧谷川茂次郎茶苑)旧点心席
登録有形文化財
左京区吉田神楽岡町
大正/1912-1988 木造2階建、銅板葺、建築面積64㎡
数寄者谷川茂庵が営んだ吉田山荘の独立して建つ食堂で,2階建,寄棟造,銅板葺で基壇上に建つ。軸部,小屋組等全体に丸太で構成され,東側面1階は壁面を後退させ懸造のようにみせる。棟両端に鳥形の鬼瓦をのせるなど,趣味性の強い,かつ優れた意匠の建物。
















待合





田舎亭










安楽寺山門
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
明治/1892 木造、茅葺、間口2.2m、袖塀付
寺地南西隅の緩い石段を上がったところに西面して建つ。八角円柱の本柱と面皮の控柱を立て,丸太の桁を回し,小丸太の垂木を扇に配して軒を構成し,屋根を寄棟造,茅葺とする。数寄屋風の造りで特徴ある彫物を付すなど景観構成上欠かせない意匠を凝らした門。










安楽寺本堂
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積111㎡
本堂は境内北寄りに南面して建つ。一重,宝形造,本瓦葺,裳階付の前堂の背後に,後設の切妻造,桟瓦葺の正堂を張り出す。前堂は方1間格天井の身舎周囲に化粧屋根裏の庇を回した形式で,正堂は鏡天井で須弥壇を構える。江戸後期浄土宗本堂の展開を示す遺構。





安楽寺書院(客殿)
登録有形文化財
左京区鹿ケ谷御所ノ段町
江戸/1751-1829 木造平屋建、瓦葺、建築面積96㎡
本堂の東に位置し,渡廊下で連絡する。桁行約13.7m,梁間約7m,切妻造,桟瓦葺で,南に下屋を付す。南北に3室を並べ(もとは15畳2室),東西及び南に縁を回す。奥の主室には床・違棚を備え,丸太や色土壁を用いて,簡素だが数寄屋風の座敷に造る。















百石斎(旧田邉朔郎書斎)
登録有形文化財
左京区浄土寺真如町
大正/1917頃 鉄筋コンクリート造2階建、瓦葺、建築面積25㎡
琵琶湖疏水を計画・設計した田邉朔郎の設計による鉄筋コンクリート造2階建の書斎。内部にキングポストトラスを用いる。土蔵造風であるが,妻面に各階二つの窓を配すと共に小庇を四面に周し,採光に考慮する。RC造を得意とした田邉の堅実な作風が窺える。




















大野邸
歴史的風致形成建造物
左京区 岡崎円勝寺町













伽藍下鴨(旧映画監督の家)
歴史的風致形成建造物
左京区 下鴨宮崎町














山ばな平八茶屋
景観重要建造物
左京区 山端川岸町




















清風荘
重要文化財
左京区田中関田町
大正/1914 木造
清風荘は鴨川の東、今出川通の北側に所在します。
西園寺公望の京都私邸として住友家が建設したもので、大正元年に主屋が完成し、大14年までに附属の建物が整えられます。
敷地の西半に主屋を中心として建物を配し、東に離れ、北に土蔵と納屋、附属屋、南に茶室、西に正門を設けています。
主屋は各部屋を大小の中庭を介して接続し、二階座敷からは東山を望めます。
いずれの建物も上質の数寄屋建築で、私邸らしい落ち着いた室内意匠です。
設計は住友家出入りの八木甚兵衛(二代)により、茶室や供待などを数寄屋大工の上阪浅次郎が手掛けています。
清風荘は、端正な意匠の数寄屋住宅であり、一体として整備された附属施設も残されており、近代和風建築の精華の一つとして重要です。











京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。






京町屋 左京区(1)西川家土蔵・主屋、吉田山山荘、旧三井家下鴨別邸、野村碧雲荘、上西家

2020-09-13 17:48:37 | 京都の町 町屋・建造物


今回から左京区です。
1929年(昭和4年)に上京区から分区した区です。
京都市の東北部を占め、南北に長い特徴があります。
東は滋賀県に接し、南は三条通を挟んで東山区に接しています。
南部は住宅地や文教地区になっている一方、北寄りの岩倉は田畑も多く残り、北部は山間地で林業が盛んです。
東山慈照寺(銀閣寺)・南禅寺・下鴨神社・平安神宮、鞍馬寺・貴船神社・三千院・岩倉具視幽閉跡・修学院離宮などが有名です。
京町屋は上京区、中京区、下京区より圧倒的に少なく、4回で終わります。


西川家住宅土蔵
登録有形文化財、歴史的風致形成建造物
左京区岡崎円勝寺町
昭和前/1927頃 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積11㎡
主屋の南東側に南北棟で建つ。土蔵造二階建、桁行三・六メートル梁間三・一メートル、切妻造桟瓦葺で、西面の戸口に庇と鉄扉を設ける。
外壁漆喰塗で鉢巻を廻らし、二階南面に窓を穿つ。南面壁を主屋の塀と一連の意匠として瓦屋根を葺き、屋敷構えを整える。





西川家住宅主屋
登録有形文化財
左京区岡崎円勝寺町
昭和前/1927頃 木造2階建、銅瓦葺一部瓦葺、建築面積184㎡、門及び塀付1棟
内装を和洋折衷とした応接間を通り沿いに配し、左右に門と塀をのばす。
後方に渡廊下を介して建つ居住部は、中廊下式で庭に面して座敷を並べて縁を通し、数寄屋意匠を加味しつつ、幅広の板材を多用するなど贅沢な造作とする。市街地に残る上質な和風住宅。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)旧門番所
登録有形文化財
左京区吉田下大路町
昭和前/1932頃 木造平屋建、瓦葺、建築面積12㎡
表門の南側に建ち、桁行四メートル梁間三メートル、木造平家建、入母屋造桟瓦葺である。東道路側は石積基壇上に建ち、外壁は漆喰塗で腰を竪板張とし、西面に戸口を設け、東面窓に格子を建てる。柱上に舟肘木を置き、軒は疎垂木で軽快な意匠の建物である。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)本館
登録有形文化財
昭和前/1932
木造2階建、瓦葺一部銅板葺、建築面積237㎡
左京区吉田下大路町
吉田山南麓に建つ木造二階建、建築面積二三七平方メートル、入母屋造桟瓦葺で、東を玄関とし、中廊下の南に居室を配し、南西を平屋の離れとする。
和室を主とするが、ステンドグラスや二階東面のベランダなどに洋風意匠を加味した、良質な近代和風邸宅である。





吉田山荘(旧東伏見家住宅)表門
登録有形文化財
左京区吉田下大路町
昭和前/1932頃 木造、銅板葺、間口3.9m、左右袖塀付
敷地東辺南寄りに開、一間一戸平唐門、銅板葺である。門口は三・九メートルで柱間に板戸を吊り、円柱上に女梁と男梁、桁行中央にも男梁を置いて蟇股と舟肘木で棟木を受ける。左右の土塀は漆喰塗で下部はモルタル洗出し。優美で格調のある表構えを見せる。





旧三井家下鴨別邸 玄関棟、主屋、茶室
重要文化財
左京区下鴨宮河町
大正/1925 木造、建築面積105.89平方メートル、入母屋造、南西隅袖塀付、桟瓦葺
旧三井家下鴨別邸は、賀茂御祖神社の南側に所在する。
大正14年に、明治13年建築の木屋町別邸の主屋を移築し、あわせて玄関棟を増築し完成した。
主屋は、三階に望楼をもつなど開放的なつくりで、簡素な意匠でまとめられている。
また玄関棟は、和風意匠を基調としつつ椅子坐式の室内構成として天井を高くするなど、近代的な趣をもつ。
茶室は、次の間に梅鉢型窓と円窓を開けるなど特徴ある意匠になる。
旧三井家下鴨別邸は、近代京都で最初期に建設された主屋を中心として、大正期までに整えられた大規模別邸の屋敷構えが良好に保存されており、高い歴史的価値を有している。










主屋





茶室















野村碧雲荘 旧館(北泉居)
重要文化財
左京区南禅寺下河原町
大正/1921頃 木造、建築面積456.67平方メートル、一部二階建、桟瓦葺一部檜皮葺、西面門・南突出部西面門及び塀付、東面廊下蔵に接 野村碧雲荘は,実業家野村徳七が京都南禅寺に建てた和風別邸で,敷地北辺に沿って大玄関及び能舞台,大書院などが並び建ち,琵琶湖疏水の水を引き込んだ池を囲み,花泛亭などの茶室を配している。
建設年代は,大正6年から昭和3年にかけて建設された。数寄屋大工北村捨次郎が手掛け,木造平屋建,桟瓦葺を基本とし,良材を用いた瀟洒なつくりで,高度な数寄屋技法を用いている。
野村碧雲荘は,借景をいかした庭と調和した近代和風住宅建築として重要であり,特徴ある茶室なども揃って残り,高い価値がある。





西門と管理事務所










美術館





上西家住宅主屋
登録有形文化財
左京区浄土寺西田町
昭和前/1934 木造2階建、瓦葺、建築面積164㎡、パーゴラ付
吉田山東方の神楽岡通沿いの角地に建つ。東西棟の北側に切妻を張出し,東端部に和室を付ける。内部は中廊下式。腰には褐色タイルを波状に張り,菱形桟の窓,く字形に張出す出窓等,多様な窓形式を用いるなど,装飾に意を凝らしたスパニッシュ様式の住宅。







京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。







京町屋東山(13)川勝総本家、藤菜屋高台寺、元奈古旅館、萬治郎、高台寺和久傳、福地家、そわかHOTEL

2020-09-11 19:39:13 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第13回です。
これで東山区は終了です。

川勝総本家





藤菜屋高台寺





元奈古旅館





萬治郎





高台寺和久傳





福地家





そわかHOTEL









京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。




京町屋東山(12)清水製陶所、藤菜美、喜楽庵岡本、くろちく、港屋、奥丹清水、二井三

2020-09-09 17:53:28 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区の第12回です。

清水製陶所





藤菜美 京だんご













喜楽庵岡本






くろちく





港屋















奥丹清水
京都を彩る建造物認定番号第72号
奥丹清水は,醤油醸造で財を成した石橋氏別邸を引き継ぎ,総本家ゆどうふ奥丹の清水店として,昭和50年代にこの地に開業された。産寧坂に面し高低差に富んだ敷地には,大正2年(1913)建築の座敷棟を中心に,大正~昭和初期の建築と推定される離れ棟,小間棟,洋館棟が配されている。座敷棟は,木造2階建て入母屋造銅板葺の数寄屋風の建物,洋館棟は木造平屋建て切妻造洋瓦葺で,スペイン瓦風の洋瓦やタイル張りの外壁など,内外観ともにスパニッシュなどを取り入れた質の高い洋風意匠となっている。また,開業時に作庭され,「錦翠の庭」と名付けられた広大な庭は,傾斜を活かし,石橋を渡した池や燈籠,楓を中心とした広葉樹を配する池泉回遊式となっている。大正から昭和初期に南禅寺界隈から東山一帯に展開された別邸の遺構として貴重であり,高塀と塀越しに見える樹木や建物は,産寧坂の歴史的景観の形成に重要な役割を果たしている。






二井三





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。









京町屋東山(11)まいこと、やました、清峯堂、松韻堂、二軒町屋、京白川、香舗松栄堂

2020-09-07 18:37:48 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第11回です。

まいこと









やました





清峯堂 古美術





松韻堂
創業安政二年(1855年)





二軒町屋





京白川










香舗松栄堂
産寧坂店は、2000年夏、清水寺に程近い東山の自然に囲まれた「青龍苑」にオープンしました。
当地は清水寺の北に位置し、古くは木下長嘯子(勝俊 1569-1649)の隠棲の地であったことが知られています。
桃山歌人・木下長嘯子は豊臣秀吉の正室北政所の甥にあたり、儒家の林羅山や茶人、また小堀遠州ほか、多くの公家らと交流し、和歌は古今伝授をなした細川幽斎に学びました。この地が近世から近代にかけて書画や茶会等の舞台として多くの墨客を集め、古くから文芸的な雰囲気に包まれていたことに由来し、苑内には草庵形式の茶室も見られます。 
















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。






京町屋東山(10)梅花堂、もみじや、華扇、谷口清雅堂、 七味屋、安田陶器店、満月

2020-09-05 17:57:22 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第10回です。

梅花堂





もみじや





華扇





谷口清雅堂





七味屋
およそ360年前の明暦年間(1655~1659)に、この地に暖簾をかけました。当時は『河内屋』と号し、茶店を生業とし、清水まいりの皆様にお立ち寄りいただいていました。
その折におだししていた『からし湯』が評判を呼び、いつしか七味唐がらしを商うように…。





安田陶器店





満月





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








京の町屋 東山(9)長楽館、いもぼう平野家本店、いもぼう本家、片山家、おかべ屋、湯葉、英語教室

2020-09-03 17:39:53 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第9回です。

長楽館
京都市有形文化財、京都を彩る建造物認定番号第12号
東山区
認定理由
 「たばこ王」と称された明治時代の実業家村井吉兵衞が建てた別荘。煉瓦造の3階建ての屋根は寄棟造の天然スレート葺きで,正面にイオニア式の玄関ポーチを持つ。内部の凝った意匠に見るべきところがあり,規模も大きく,明治時代後期における和洋折衷の住宅建築の代表例である。































近くが八坂神社東楼門






いもぼう平野家本店
京都を彩る建造物選定番号第1-036号   
東山区
推薦理由(抜粋)
 江戸時代から代々暖簾を受け継ぐ料理店。外回りは黒文字垣,二階は虫籠窓,壁は聚楽となっており,昔ながらの雰囲気を多くの方が好まれている。















いもぼう平野家本家
京都を彩る建造物選定番号第1-035号
東山区
八坂神社のすぐ近くの東北に位置しています。
数寄屋風の日本建築で,敷地内から屋根を突き抜ける「椋(樹齢約200年)」の大木の大きな枝が建家全体を覆っています。










片山家
京都を彩る建造物選定番号第9-013号
東山区
推薦理由(抜粋)
 人間国宝・五世 井上八千代を輩出する片山家は,江戸時代から「能の家」で,能や京舞の稽古場を備え,京舞に親しんでもらう催しを開催している。















おかべ屋





湯葉











英語教室















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。








京の町屋 東山(8)半兵衛麸本店、晴鴨楼、洛東遺芳園、甘春堂東店、甘春堂七条店、わらじや、そば茶寮澤正

2020-09-01 18:02:39 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋、東山区第7回です。

半兵衛麸本店
京都を彩る建造物選定番号第8-019
 元禄2年(1689)創業の麸屋。町家と洋館が並び建ち,京町家は築130年ほど,洋館は築70年ほどである。町家は1階を展示室とお食事処,2階を事務室としている。洋館は1階を店舗,2階をお弁当箱博物館の展示室としている。伝統文化の継承と発信を目的とした活動も行っている。


















晴鴨楼
創業180余年、大正浪漫香る純和風老舗旅館













洛東遺芳園
京の豪商であった、柏屋を母体とし、昭和49年(1974)に開館。
以来、今日迄春秋2回特別公開しています。
 柏原家は、肥後熊本加藤清正公の家臣、柏原郷右衛門を祖とすると伝えられています。
江戸期の正保2年(1645)初代三右衛門が当所に居を構えたといわれており、はじめ京小間物・扇子等を商い、徐々に商種商域を拡げ、木綿・漆器・紙の店を江戸に持ったいわゆる江戸店持京商人となり、今日も東京・大阪で盛業中です。
 展示品のすべては、柏原家の江戸時代からの伝承品で、婚礼調度・絵画・浮世絵・工芸品・古書古文書等です。
また、現在の建物も幾多の大小火難を逃れ、数百年来の商家の体裁を保っている京都でも数少ないものであります。
 建物の一部はご希望によりご案内しています。
 京都市東山区問屋町通五条下ル3丁目西橘町472















甘春堂東店
京都を彩る建造物選定番号第6-036号
 豊国神社の近くにある慶応元年創業の和菓子店。当建物は,その東店で,出格子,虫籠窓,軒灯看板,屋根には煙り出しを備えた町家の面影を残す店構えである。
元々菓子工場だったが,昭和末に現在の店構えとなった。
菓子作りと同様に,建物も往時の面影を残す。











甘春堂七条店





わらじや









そば茶寮澤正
京都を彩る建造物選定認定番号第79号
 そば茶寮澤正の建物は,昭和2年(1927)に泉涌寺と剣神社の間に建てられた貿易商岩坪熊次郎の大邸宅の接客棟にあたる。
北西側に大きく落ち込んだ崖を持つ敷地は,よう壁で造成され,竹林や枝垂桜が植わり,木造平屋建て,入母屋造桟瓦葺で東妻面に入母屋造の玄関を設けた和館に陸屋根の洋館を付設する。
和館には,天井や床の間などに桐をふんだんに用いた客室や,欄干を備えた縁を持つ廊下,節目板と網代の天井を持つ茶室を配する。
洋館は,外壁を人造石洗い出しで石造風に見せ,幾何学的な意匠を持つ窓や扉を用いるなど洋風様式とし,和と洋を活かした趣向に富んだ意匠となっている。
そば茶寮澤正は,近代における京都郊外の邸宅の特徴を伝える建物として重要である。















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










京の町屋 東山(7)富美代、近隣町屋、桔梗屋、みの竹、いづう、下里家住宅、平田翠簾商店

2020-08-30 16:59:14 | 京都の町 町屋・建造物


 今日も朝から気温が上がり、京都市の最高気温は37.0度の猛暑日でした。
早く熱帯夜が終わり、朝晩だけでも涼しくなってほしいものです。

京都の町屋、東山区第7回です。

富美代
景観重要建造物、歴史的意匠建造物
東山区 大和大路通四条上る
京都を彩る建物選定番号第7-040号   
祇園甲部のお茶屋で,文化年間(1804?1818),大きなお茶屋である富田屋から別家し創業した。
現在の建物は大正3年(1914)に建てられたもので,風格ある外観は祇園らしさを生み出している。













近隣富永町の京町屋










桔梗屋










みの竹 富永町
祇園切通しの角









町屋の旅館業改装 末吉町
祇園切通しを北へ上ります。






いづう 祇園切通し
東山区八坂新地清本町
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。






お茶屋木村





京都花町国民健康保険組合 祇園切通し
東山区八坂新地清本町









下里家住宅
京都市有形文化財
東山区八坂新地末吉町
当住宅は明治28年(1895)にお茶屋として建てられた。
内部は土間に沿って居室6室を2列に配するが,室境に半間幅の廊下を通して客の動線を確保し,さらに2階の客室も中央の板間から直接出入りできるようにしている。
また正面外観は1階は出格子・平格子を装置し,通り庇を付けて一般の町家と変わらないが,2階は正面を客室とすることから建ちが高く,また間口いっぱいに窓を開いて手すりを張り出し,軒下にはすだれを吊って,お茶屋としての趣をよく残している。













お茶屋丸八





平田翠簾商店





鴨川





京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









京の町屋 東山(6)いづう、曼陀羅園 丹*家、あじき路地、 京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ) 、順正清水店

2020-08-28 18:02:24 | 京都の町 町屋・建造物


 今日は朝から雨が降り、蒸し蒸しした梅雨のような一日でした。
京都市の最高気温は31.3度と久しぶりの35度を下回りました。

京都の町屋、東山区第6回です。

いづう
京都を彩る建物選定番号第1-034号
創業天明元年(1781)から現在の地で営業。露地,茶室庭は,多少の変化があるものの,基本的な姿は,創業当時そのまま。









曼陀羅園 丹*家
京都を彩る建物選定番号第4-030号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地は,昭和初期に丹羽氏などの有志者によって開発された,当時の住宅開発の好例である。
その入口に位置する丹*家は,隣接する長屋群と連担し,当地の景観の要になっている。





曼陀羅園 長屋
京都を彩る建物選定番号第4-031号
曼陀羅園と呼ばれる住宅地には,下地窓など数寄屋的な意匠を備えた上質な長屋が建ち並ぶ。
大きな窓から採光をふんだんに取り入れた間取りは,昭和初期に注目された,「健康住宅」を意識されたと思われる。





あじき路地
京都を彩る建物選定番号第4-010号
長年空き家だった明治末期の長屋を入居者も手を入れて大改装され,みなが家族のように暮らす若者の創作活動の職住一体の場として再生された。おだやかで凛とした空気が流れ,昔ながらのスタイルを保ち続けている。










京町家の宿 吠陀 (ヴェーダ)
京都を彩る建物選定番号第1-038号
建物は,明治20~30年代頃のもので,特に目を引くのは床脇の天袋で,曲線を活かした独創的な意匠。庭には織部灯籠が置かれ,水琴窟が埋められている。





近隣町屋










質屋 














順正清水店五龍閣(旧松風嘉定邸)
国登録有形文化財、京都を彩る建物認定番号第71号
東山区清水
大正10/1914 木造3階建塔屋付,瓦葺,建築面積256㎡
清水焼の窯元の家で,清水坂のかたわらに建つ。
木造3階建,セセッションスタイルの洋館であるが,屋根を幾重にも重ね,鴟尾を載せるなど場所柄を意識した意匠が採り入れられている。
設計は武田五一。現在は,料理店として活用されている。

松風嘉定の邸宅として大正年間に建築され,設計は日本の近代建築に大きな影響を残した武田五一である。洋館でありながらも随所に和風の面影が残る貴重な建物となっている
 順正清水店は,清水焼から事業を起こした実業家である松風嘉定の邸宅として,京都を代表する近代建築家,武田五一の設計により大正10年(1921)頃に建てられた。木造4階建の建物には,人造石洗い出し仕上げの外壁に縦長の窓やベイウインドウが付き,幾重にも重なる和風の瓦屋根を備えるなど様々なスタイルを取り入れた折衷様式の外観をとっている。内部は,1,2階とも大きな階段室を軸に部屋を配置し,3階は洋室1室のみの構成で,4階は,眺望の良い立地を活かし望楼として使用されていたとみられる。内装においても,洋風をベースに日本の伝統的なデザインを巧みに組み込んだ意匠となっている。内外部ともによく保存され,その特異な意匠などは重要な価値がある。また,京都に深く関わった実業家と建築家の手により建築された住宅遺構として貴重である。















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。










京町屋 東山(5)三味洪庵、近隣町屋、小川治兵衛邸、画廊えんじゅ邸、大西漆器店、茶懐席辻留

2020-08-26 17:07:58 | 京都の町 町屋・建造物


 本日の京都市の最高気温は36.0度の猛暑でした。
とは言え、先日まで続いた38度台と比べるといくぶんましです。
明日からの天気は下り坂で、曇り空が続くようです。

京都の町屋、東山区第5回です。

三味洪庵
歴史的風致形成建造物
東山区 三条通北裏白川筋西入石泉院町393番2,392番1















創業文久元年、1861年です。










近隣町屋O邸
















ばったり床几ならぬベンチ





小川治兵衛邸





O邸S邸





三条通りにもわずかに残っています。

画廊えんじゅ邸





大西漆器店





茶懐席辻留






京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。






京町屋 東山(4)村山造酢本店、お茶屋井上、宮川筋6丁目、道楽

2020-08-24 18:09:09 | 京都の町 町屋・建造物

 
 昨日久しぶりに猛暑日の35度を下回った真夏日でしたが、本日の京都市の最高気温は36.4度と猛暑日復活です。
 暑い日が続きますが、木曜日くらいからは天気も下り坂で少し気温も下がりそうです。
 
 京都の町屋、東山区第4回です。

村山造酢本店 町屋ではないですが。
歴史的意匠建造物
三条通大橋東入
京名物百味会ホームページ
京都ならではの酢の味を追究し続ける 村山造酢
京都の近世文化の一翼を担った京の酢
村山造酢 池田藩(現在の岡山県)の武士だった村山家は、享保年間に入洛して酒商を創業し、併せて酢や醤油を商うようになった。後に、友禅染の色止め剤としての酢の需用が高まったことから、清酢の醸造を専業とし、事業として飛躍的な発展を遂げる。同時に、食酢についても絶大な支持を得るに至り、ご膳酢司として確固たる地位を築き上げていった。
 同店の商標「千鳥」は、「加茂川や清き流れに千鳥すむ」という古歌にちなんで名付けられた。友禅流しが行なわれた鴨川には、その昔、川千鳥がたくさん生息していたとのこと。そして、水辺に羽ばたく美しい鳥の名を冠した食酢は、京の食文化に欠かせない存在に育っていったのである。柔らかな酸味とコク、まろやかさと深みのある旨味が千鳥酢の特徴。江州米と清涼な水を使い、高い醸造技術を駆使してつくられる同店の酢は、京の味を陰で支え続けてきたといっても過言ではないだろう。













     
お茶屋井上
歴史的意匠建造物
宮川町通宮川筋








通宮川筋6丁目の景観

















































道楽
歴史的意匠建造物
正面通本町西入正面町




























京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









京町屋東山(3)祇園甲部歌舞練場、八坂倶楽部、弥栄会館、南座、パビリオンコート、旧並河靖之邸

2020-08-23 17:26:46 | 京都の町 町屋・建造物


 京都の町屋、東山区第3回です。
 町屋ではない建築も紹介します。

祇園甲部歌舞練場正門
登録有形文化財
東山区祇園町
昭和前/1936 鉄筋コンクリート造平屋建、瓦葺、建築面積174㎡
祇園甲部歌舞練場は明治6年に杉浦治郎右衛門が新しい歌舞芸能として考案した「都踊り」開催場として建設したことに始まる。
鉄筋コンクリート造,平屋建,寄棟造・銅板瓦葺の建物で,敷地西側の花見小路に面して建ち,アプローチを構成する重要な要素。










祇園甲部歌舞練場玄関
登録有形文化財
東山区祇園町
大正/1913 木造平屋建、瓦葺、建築面積286㎡
東側本館,南側別館,北側の弥栄会館に囲まれた位置に建ち,演舞会時には一等玄関・一等待合に使用されてきた。入母屋造の主体部に唐破風の車寄を接続した形態で,主体部は45畳と30畳の板間に分かれていた。入口に相応しい堂々とした外観を備えている。





祇園甲部歌舞練場別館
登録有形文化財
東山区祇園町
大正/1913 木造2階建、瓦葺、建築面積712㎡
本館の南側に接する東西棟・妻入の細長い建物で,1階は当初70畳敷の点茶席,2階は休憩室・待合室で床・棚付の2室とする。正面となる西面は車寄の唐破風,玄関となる妻庇上の千鳥破風,入母屋造の妻飾が階段状に続き,躍動感のある外観を構成している。






八坂倶楽部
登録有形文化財
東山区祇園町
大正/1913 木造2階建、瓦葺、建築面積746㎡
木造2階建,入母屋造・瓦葺の大屋根を架けた建物で,敷地南奥に建つ。
北面西側に軒唐破風付の玄関を設け,東面と南面から庭園を望む。1階は特等客向けの待合・点茶などに用いられ,2階は広大な132畳敷の客席と舞台からなる広壮な舞台座敷としている。










弥栄会館
登録有形文化財
東山区祇園町
昭和前/1936 鉄骨鉄筋コンクリート造地上5階地下1階建、瓦葺、建築面積1272㎡
鉄骨鉄筋コンクリート造,地上5階地下1階建で,南面して建つ。
各階に銅板瓦葺屋根をかけ,塔屋状の正面中央部は付庇や宝形造屋根が城郭の天守を思わせる造形で,和風意匠の伝統を巧みに織り込んでいる。設計は劇場建築を手がけた木村得三郎,施工は大林組。










南座
登録有形文化財、歴史的意匠建造物
四条大橋東詰
昭和前/1929 鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄骨造地上4階地下1階建、瓦葺、建築面積1797㎡
桃山風の意匠を凝らした劇場建築で,総客席数1500余の大劇場を収容できます。
何度か改修が行われ外観は竣工当時の姿に復元されています。
演劇の中心地の一つとして,また都市のランドマークとして,広く親しまれています。





パビリオンコート(旧山中合名会社美術館)和館
登録有形文化財
東山区粟田口三条坊町14-2
明治/1904/1967移築 木造平屋建、瓦葺、建築面積105㎡
当初古美術品の陳列施設として建てられたものを,昭和42年に現在地に移築したものです。
木造平屋建,桟瓦葺で,舟肘木を用い,窓上部に菱形格子を巡らしています。















旧並河靖之邸主屋
登録有形文化財、景観重要建造物
東山区三条通北裏白川筋東入
明治/1893 木造2階建、瓦葺、建築面積238㎡
七宝作家並河靖之の自邸です。
いわゆる表屋造で,表側はせがいの軒に虫籠窓,名栗の駒寄せといった伝統的な京町家の構えをもっています。
良材を用い瀟洒な意匠でまとめられるが,内法が高く,庭園に面する縁先は総ガラス戸入りとするなど,新時代の要素がみられます。















並河邸北棟
歴史的意匠建造物
三条通北裏白川筋東入堀池町


















京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。









京町屋 東山(2)はきもの匠内藤、井上邸、武藤邸、伊藤喜商店、楽只苑、澤吉、三浦邸

2020-08-21 19:09:18 | 京都の町 町屋・建造物


 本日の京都市の最高気温は38.8度でした。
昨日38.6度、一昨日38.3度と3日続けて38度超えの猛暑でした。
 ただ明日以降は気温が下がるようで少しホッとしています。

 京都の町屋シリーズ、東山区第2回です。

 はきもの匠内藤
歴史的意匠建造物
大和大路通亀井町













井上邸
歴史的意匠建造物
大和大路通四条下る













近隣 天狼院書店





武藤邸
歴史的意匠建造物
大和大路通四条下る














近隣 祇園八軒





おけ庄





伊藤喜商店


















楽只苑
歴史的意匠建造物
五条橋東















小川邸(文齋窯)
景観重要建造物
登録有形文化財、景観重要建造物、歴史的意匠建造物
五条橋東









澤吉
歴史的意匠建造物
五条通東大路西入







   

三浦邸
五条橋東






京町屋外観の特徴
屋根
一階庇の最前列は一文字瓦で葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
格子は戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
店の間の外観
軒下に水引暖簾、大戸に印暖簾を掛けます。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。


各種建造物指定の説明

国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。