昨日祇園祭後祭巡行9時30分、「祇園会」旗先頭で烏丸御池を出発です。
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橋弁慶山
くじ取らずで後祭の巡行の1番目です。
弁慶と牛若丸が五条大橋で戦う姿をあらわしています。
弁慶は鎧姿に大長刀を斜にかまえ、牛若丸は橋の欄干の擬宝珠の上に足駄で立ち片足を曲げ右手に太刀を持っています。
橋は黒漆塗で特に牛若丸の人形は足駄金具一本でこれを支えています。
弁慶と牛若丸の人形には永禄6年(1563)大仏師康運作の銘があり、また牛若丸の足の鉄串には天文丁酉(1537)右近信国の銘があります。
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北観音山
「上り観音山」ともいわれています。
文和2年(1353)創建であることが町有古文書に記され、山舞台には楊柳観音像と韋駄天立像を安置する曳山で、飾屋根を付けたのは天保4年(1833)です。
胴懸類は17~18世紀の花文インド絨毯を用いていたが、近年前後懸は19世紀のペルシャ絨毯、胴懸東面はトルキスタン絨毯と、西面はインド絨毯「斜め格子草花文様」の復元品に変えています。
巡行時に柳の枝を差出しているのは観音懺法にちなみます。
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鯉山
山の上に大きな鯉が跳躍しており、龍門の滝をのぼる鯉の奔放な勇姿をあらわしています。
前面に朱塗鳥居をたて山の奥には朱塗の小祠を安置し素盞鳴尊を祀っています。
山を飾る前懸、胴懸、水引、見送は16世紀にベルギー・ブラッセルで製作された1枚の毛綴を裁断して用いたもので、重要文化財に指定されています。
ベルギー王室美術歴史博物館の調査により、その図柄はホーマー作「イーリアス」物語の一場面で、トロイのプリアモス王とその后ヘカベーを描いたものといわれています。
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八幡山
町内に祀られている八幡宮を山の上に勧請したもので、常には町会所の庭にお宮を祀っています。
山の上の小祠は総金箔の美麗なもので天明年間(1781~1788)の製作といわれています。
前懸は慶寿群仙図で元禄3年(1690)に寄進されたものを昭和62年に復元新調したものです。
見送は日輪双鳳人物文様の綴錦と藍地雲龍文様蝦夷錦があり、欄縁の彫金飛鶴は河原林秀興作と伝えられ、朱塗鳥居の上には左甚五郎作の木彫胡粉彩色の鳩が飾られています。
美術品として海北友雪(1598~1677)筆の祇園会還幸祭図屏風(京都市指定文化財)を所蔵しています。
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黒主山
謡曲「志賀」にちなみ大伴黒主が桜の花をあおぎながめている姿をあらわしています。
山に飾る桜の造花は粽と同様に戸口に挿すと悪事が入ってこないといわれています。
前懸は萬暦帝即位の折の御服と伝えられる古錦を復元した五爪龍文様錦、胴懸は草花胡蝶文様の綴錦です。
見送は平成16年(2004)に牡丹鳳凰文様が復元新調されています。
平成12年に後懸の飛龍文様綿入刺繍が新調されました。
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南観音山
「下り観音山」ともいわれています。
天水引は塩川文麟下絵の「四神の図」で近年復元新調されました。
下水引は加山又造の原画による飛天奏楽、見送は現在加山又造の「龍王渡海図」を使用しています。
平成22年には江戸時代より使用のインド絨毯後懸にかえて、イラン・ミリー工房製の「中東連花水辺に魚文様」の絨毯を購入。
そのほか17世紀製作の逸品で異无須織といわれる華麗なペルシャ金銀絹絨毯の旧前懸や年紀のあるもので日本最古(1684)のインド更紗旧打敷などを保存しています。
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役行者山
山の御神体(人形)として役行者と一言主神と葛城神の三体を安置しています。
正面の洞に役行者が帽子・掛絡・経巻・錫杖を持って座し、葛城神は女体で手に台つきの輪宝を持ち、一言主神は鬼形で赤熊をかぶり手に斧を持っています。
水引は綴錦の名手とうたわれた西山勘七作の唐子遊図、前懸は牡丹胡蝶図と雲龍文様との三枚継ぎ、胴懸は雲龍波濤文様の綴錦、見送は金地唐美人図綴錦です。
山担ぎ手の法被は平成13年度に復元新調されています。
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浄妙山
平家物語の宇治川の合戦から取材、治承4年(1180)宇治川の合戦に三井寺の僧兵筒井浄妙が橋桁を渡り一番乗りをしようとすると、一来法師がその頭上を飛び越え、「悪しゅう候、御免あれ」と前に進み出て先陣をとってしまったというものです。
御神体(人形)は一来法師が浄妙の頭上を飛び越える一瞬をとらえ木片の楔で一来法師の人形を支えています。
黒漆塗の橋桁にも数本の矢がささり戦さのすごさを示している。かつては「悪しゅう候山」とも呼ばれていました。
水引は波濤文様の彫刻、胴懸にはビロード織の琴棋書画図を用いていたが、昭和58・59年より、長谷川等伯原画の柳橋水車図にかえ、また、前懸・後懸は智積院所蔵の障壁画で、前懸は長谷川久蔵筆「桜図」、後懸は長谷川等伯筆「楓図」を原画として、平成18年・19年に新調。
見送はこの町に住んでいた本山善右衛門が苦心して織った雲龍文様の「かがり織」です。
浄妙坊が着用している黒韋威肩白胴丸は、室町時代の作で、重要文化財に指定されています。
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鈴鹿山
伊勢国鈴鹿山で道ゆく人々を苦しめた悪鬼を退治した鈴鹿権現(瀬織津姫尊)を、金の烏帽子をかぶり手に大長刀を持つ女人の姿であらわしています。
後の山には赤熊で象徴した悪鬼の首が置かれています。
前懸は平成元年新調、黄砂の道と称する駱駝の図。胴懸の平成11年新調の桜図綴織と平成13年新調の紅葉図綴織は共に今井俊満氏原画です。
見送は現在は昭和57年新調の染彩ハワイの蘭花を用いています。欄縁金具は山鹿清華下絵の四季花鳥文様です。
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鷹山
応仁の乱以前より「鷹つかい山」として巡行した山鉾のひとつです。
江戸時代に曳山となり、天明の大火で罹災、寛政年間に現在の「北観音山・南観音山」と同様の大屋根を持つ曳山として復活したが、文政年間1826年に大風雨により大破し、巡行を取りやめています。
その後幕末の蛤御門の変にて大半の部材が焼失。ただ、人形3体は焼失を免れ、後祭の宵山に居祭として、木彫の「鷹」「犬」と共にお町内にてお飾りしています。
2022年大屋根をつけた曳山として巡行参加を決定し、今年から「唐櫃巡行」として復帰しています。
見物の人から大きな拍手が起こりました。
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大船鉾
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