本日もリンクスで
火崎勇さん『ブルーブラッド』
アラブ某国の第七王子である受様は子供の頃出会った日本の大学教授である
攻様に恋をしています。大人になったら返事をくれると言った攻様に会う為
日本にいる叔父のマージドを頼りに留学を果たすのですが…
既刊『ブルーデザート』に続くシリーズ3作目は
大学でデザイン工学部を教える教授と
攻様の為に日本留学するアラブの第七王子のお話です
王子様の受様は自分が抱く側だと言う事に
疑問すら抱かなかったので、
攻様に抱かれた事でグルグルしてしまうのです。
受様視点の抱かれる悩みを掘り下げたお話って
読んだ事が無かったので、
受様の結論がどこに落ち着くのかと
ワクワクしながら読みました、面白かったです
受様は王の第七王子として生まれ
王の子として誇り高く育ちます。
14才になったある日、
受様は父が日本式の離宮を立てる為に招いた
日本の大学教員である攻様に出会います。
攻様は博識で穏やかでありながら
シャープさも感じさせる大人の男で
他者には言えない事をも話せる相手となり
帰国をする攻様に自分のものになれと告白します。
しかし攻様は受様の恋心を信じられない、
大人になって返事をすると言い残して
日本に帰ってしまうのです。
二人の再会は6年後。
成長した受様は短期留学先に日本を選び、
日本で起業していた叔父の伝手まで使って、
攻様宅へのホームスティまで果たします
始まった大学生活でも友人もでき、
それなりに上手く立ち回る受様ですが、
肝心の攻様との距離は暖簾に腕押し状態で
遅々として縮まりません
受様のアプローチを判って逃げているのですが、
まっすく過ぎる受様は口にしないからだと
布団で寝てみたいと攻様の寝室に入りこみます。
そして攻様に気持ちを伝えますが、
意に反して攻様はお断りしようとするのです。
しかし勢いだいた受様が退くはずはなく
攻様は我慢しなくて良いなら
全てをあげるよというのです。
そして深く甘いくちづけが与えられます。
これでやっと攻様を抱けると思った受様ですが、
攻様のペースで睦みあううちに
受様は最奥に彼を受け入れさせられます
抱かれてしまった受様のとった行動とは
対する攻様も受様に抱かれた1人になるよりは
抱いた1人になりたいと言う程思いは強いのですが、
なにせヘタレさんなので自分からは心情を吐露しません。
叔父様のお相手で抱かれる側の恋人に
いろいろとレクチャーされながら
男としての矜持と王子としての誇りと
攻様への恋情を秤にかけて受様が出した答えは
愛する事を許す!なんて男前
次の王子様のお話も楽しみにしています。
個人的にはそろそろ本国を舞台でも~
とか思うのですがどうでしょう