真夜中のつぶやき <murmur to oneself at midnight>

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レディを目指したはずなのに『レディ・マリアーヌの秘密』

2011-01-13 | 読了本review

本日はルルルです

宇津田晴さん『レディ・マリアーヌの秘密』
 叔父に憧れて騎士として剣術を学び凛々しく成長したマリアーヌ。兄弟子に恋をしますが
 彼が好きになったのは儚く可憐な姉でした。失恋を機に剣を捨て可愛い乙女になることを
 決意したマリー。王女の話相手として向かった王宮で乙女生活をスタートさせるのですが…

宇津田さんの新作は初めての西洋風ファンタジー

王国の地方領主の次女として生まれたマリアーヌは
元騎士である叔父に憧れて剣を学びます。

黄金の髪なびかせる凛々しい男装の騎士は
乙女の夢見る王子様そのものでしたが
マリーは兄弟子に密かな思いを抱いていましたが
彼が恋をしたのは可憐で儚い彼女の姉でした

健気にも彼と姉の恋を応援し失恋したマリーは
叔父の紹介で幼い王女の話相手として
華やかな王都の栄えある王宮に上がる事を決意します。

迎えてくれた王女は素直で愛らしい少女でしたが
王が病に倒れて以降の王宮は
第一王子は新興宗教の傾倒して妖しげな教義に耽り
王女が頼りにしていると言う第二王子も
女性との逢瀬にしか興味を示さないと言う事態

可憐なと乙女生活を目指しすマリーでしたが
彼女の昔を知る王女の騎士団長や男前な性格が災いして
ドレス姿でも彼女の言動は騎士そのもの

しかも舞踏会で不審人物と疑った人物こそ
女性との噂が絶えない第二王子で
知らずとは言え王子に襲いかかったマリーは
黙っている代りにと下僕認定されてしまいます

果たしてマリーは夢見たレディーになれるのか

あらすじの男装の麗人の描写で
栗原さんの『レッド・アドミラル』の主人公である
颯爽とした海軍将校である思い浮かべましたが

本作の主人公は
清家さんの『身代わり伯爵』の主人公に近かったです

といっても騎士修業はバッチリで
第二王子にお前が普通の乙女なら
王宮内の騎士は更にか弱い乙女だと言われるほど
男前で腕も経つのですよ

そんな口の悪い王子様ですが
実態は父王と兄王の分まで公務を行っていて
現状を支えるのが精いっぱいだったのです。

そんな王子の下僕というか下働きになったマリーは
持ち前の行動力と正義感で
王宮をくすぶらせている現況に迫るのが
本作のメインストーリーでしたが

元凶だった新興宗教の教祖が狙っていた
王家の秘宝の使い手になってしまったので
評判が良ければ続きそうですね~

ぜひシリーズ化して欲しいです

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変わらない存在を求めて『愛をなぞるマリアージュ』

2011-01-13 | 読了本review

本日はダリアで

柊平ハルモさん『愛をなぞるマリアージュ 』
  大学生の受様は両親が亡くなった後世話になった叔母夫婦を救うため父の実家
  に融資を頼みに行きます。しかし受様の父の出奔で当主となった攻様は全く取り
  合ってくれません。それでも縋る受様に、彼は賭けを持ちかけるのですが・・・

受様の父の出奔で分家から養子入った本家当主と
叔母夫婦の世話になっている農学部奨学生のお話

受様の父は旧家の育ちで母と駆落婚をしますが
慣れない生活に早々に母子を捨て生家に戻り
その母も早くに亡くなた受様は
工場を経営する母の妹夫婦に世話になります

現在受様は奨学金を受けて大学に通っていますが、
叔母夫婦の工場経営が思わしくなく、
受様の実家に融資依頼をして欲しいと縋られます。

母を捨てた父は出奔した異国で鬼籍に入り
現れた当主は二十代後半のまだ若い男でした。
彼こそが今回の攻様になります

攻様は受様の父が出奔して勘当された為に、
分家筋ながらも当主に収まった人物で
受様は必死に融資を申し出ても冷やかな態度を崩しません。

しかも叔母は受様を引取った事を盾に
養育費を強要していたとの事で
そんな事とは全く知らない受様は愕然します。

しかし受様はそれでも融資と望み続け
そんな受様に攻様は憎悪と軽蔑の眼差しを向けますが、
自分との賭けに勝ったら
攻様の個人資産から融資しやる言いだします。

家族の情とやらで俺をほだして金を引きてみろ

そして「妻」の役目を割り振って
受様をベットで強引に押し倒したのです

しかし、受様には退路は有りません。

強引に始められた賭けに受様の勝ち目はあるのか

俺様な攻様と健気な受様という
柊平さんお得意のカップリングな上
お約束の受様勝利は確定なので、
設定そのものがツボな私は安心して
最後まで楽しませて頂きました

攻様は受様の父が出奔したが故に当主となりますが、
先代の養子になる前の攻様は野球少年でした。
しかし養子となる為に野球は邪魔と
攻様の右腕を実の親に粉砕骨折されていたのです

その上、
当主に収まっても攻様の行動に何かと口を挟まれ、
攻様は情というものを嫌悪していたのに
騙されたと知っても家族だからと許す受様が現れたら、
嫌がらせをしたくなるのも仕方がないのかな

賭けの結果に絡まる受様の叔母の存在の他に、
攻様に複雑な心情を抱く彼の専任秘書や、
受様の異母妹である攻様の婚約者も絡まっていくので、
攻様が受様を受入れるまで2人の間はなかなか埋まらずで
予定調和ながらも途中は結構ハラハラ&ドキドキで~すよ

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