山の声を 風の詩を 

年間 季節のうつろい 言いたいことなど多方面の話を搭載

ダイヤモンドダスト

2008年02月28日 22時33分20秒 | 季節
「ダイアモンドダスト」は、北海道では 日頃見られるのでしょうが



もう 冬山に行かず 見る機会もなくなってきました。



平地で 見たのは 福島の喜多方で 高校の新設 立会い検査の日



平成9年2月13日だった。



朝の6時に現地集合 その日は前日から大雪 北風も強く



磐越道も閉鎖、東北道も一部閉鎖で地道を深夜から出かける



事に ヘッドライトの光も雪の白さに吸い込まれ 一般道でも



暗闇に照らす範囲は真っ白だけ 郡山を3Km山に入った



所から圧雪のアイスバーン スタッドレスと言えど ハンドルを



急に切れば後輪が滑るスケート状態 冷や冷やのホワイトアウトで



猪苗代湖に近づくと ブリザード 地吹雪 当然 時速20kmで



走っても フロントガラスには3分で2cmに及ぶ積雪 ワイパーの



拭き取った雪がサイドに堆積してついにはワイパーが動かない



まで 降りて雪を除かないとフロントも見えず 暗闇にふと見ると



1mの雪のガードレールを乗り越え 猪苗代湖にはまっている



ランクルが 1台、2台 空は漆黒の雪雲、鼻にまで入る雪



頭までキーンとしびれる寒さ 5度ほどフロント除雪をしながら



会津若松に到着 すでに3時間 これから30Kmの喜多方



まで同じ 白の世界を歩くように車は進み 1.5mの壁となった



新設高校に着いた すでに朝の6時を回り 7時にならんと



していた。白い世界に雲の切れ間から 一筋の光が広がった



と思うと 次第に早朝の日差しが 強く降り注ぎ 凍りついた



車のドアを開け 降り立ち 朝日を見ると その中に



きらきらと光る破片が 光の筋につながっている。



校舎の木立ちの中に止めた車に 光の破片は降り注ぎ



呼吸する空気が光を吸ってるかの様に 光の破片を浴びていた



立会いは遅れたためにお叱りを受けたが



これが平地でのダイヤモンドダストとの遭遇だった。



気温 -21℃ 車のドアまで凍る白一面の世界は



神秘でもあり 脅威 だけどそこでも人は生活している



人の強さも知った出張でした。  



27日夜のTVニュースに猪苗代のホワイトアウトを放映していた



やはり地吹雪してるんだ と懐かしく見ている自分が居る