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借金して急場をしのごうとしても「返すお金がない」

2024年12月21日 17時28分41秒 | 一言

 平均4561円、昨年比3・4%の値上がり―イチゴなどの価格高騰が原因だとか。今年もクリスマスケーキを前に、二の足を踏むことになりそうです。そのケーキ作りに欠かせない牛乳や乳製品を支える酪農が、いま深刻な事態に直面しています。

 先日のテレビ朝日「報道ステーション」。千葉県で約80頭の乳牛を飼育する西岡美代子さんは「えさ代は、13年くらい前は1キロ40円くらいでした。昔より倍にはなっている」といいます。借金して急場をしのごうとしても「返すお金がない」。

 15年前は全国で2万戸以上あった酪農家は、ことし10月時点で9960戸(6割赤字)。背景には牛乳離れという事情も。酪農家を助けるためにも一番利益がある「生乳を消費してほしい」と西岡さん。

 一般社団法人「Jミルク」の調査(2023年)で給食を利用する児童がいる親1225人に問うと、学校給食のない休日や夏休みなどの長期休暇中も、こどもに牛乳を飲んでほしいと「とても思う」は29%、「思う」は43%にも。

 「国産の食べ物で次世代を育てたい」と涙ながらに訴えていた西岡さんの言葉は重い。今のままで国産の安全な食べ物を食べ続けることができるのか。酪農や農業、漁業は単なる職種の一つではなく、国産の食料を安定的に保障できるかどうかに直結する問題です。

 値上げにつながる消費者への価格転嫁でなく、生産者の所得を保障する「最低所得補償」の仕組みがいよいよ必要です。安心して国産牛乳を飲み続けるためにも。


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