僕のコロニーで生き残ったのは僕一人であったと聞いた。月生まれ、12歳であった。人々が次々と命を落としてゆく悲惨な閉鎖空間を、幽霊のように彷徨っているところを、救助隊に発見された。彼らの話ぶりから、他のコロニーでは物心つかない幼児のみが助かったらしい。原因は不明のまま、追求されるどころか、タブーのように触れられずに、月移民計画は頓挫した。
約1年の長きに渡るトリートメントの後、僕は政府が指定した、養父母のもとで暮らすこととなった。成人となる16歳までに通信教育でいくつかの資格を手にしたのちに独立を希望したが、その後も保護観察のように養父母のもとにいることを余儀なくされた。政府の監視下に置かれていることは手に取るようであったが、養父母の困惑し、悲しむ顔を見るのが辛く、口を閉ざしてその生活を続けた。
29歳の春に、養父母の遠縁だという、10歳年下の女性を紹介され結婚し独立した。長女が生まれてすぐに妻はあっけなく早世した。養父母のもとに戻り、子育てを手伝ってもらうことになったが、僕に養育の資格がないと判断され、長女が6歳の時に政府機関が僕ら親子を引き裂いた。『お父さん、私赤ちゃんの頃、変な光線浴びませんでしたか?』二人が別々に暮らす前日に、彼女が突然言った。なんとそれは彼女の母が、子供の頃よく父母に言って困らせた言葉だった。妻はこの星でうまれたと僕に言った。しかし僕は、妻も月移民の生き残りだと漠然と思っていた。その瞬間、それは確信となった。妻や彼女だけでなく、この水の星に馴染めない僕こそがいつも思っていたことだったのだ。
約1年の長きに渡るトリートメントの後、僕は政府が指定した、養父母のもとで暮らすこととなった。成人となる16歳までに通信教育でいくつかの資格を手にしたのちに独立を希望したが、その後も保護観察のように養父母のもとにいることを余儀なくされた。政府の監視下に置かれていることは手に取るようであったが、養父母の困惑し、悲しむ顔を見るのが辛く、口を閉ざしてその生活を続けた。
29歳の春に、養父母の遠縁だという、10歳年下の女性を紹介され結婚し独立した。長女が生まれてすぐに妻はあっけなく早世した。養父母のもとに戻り、子育てを手伝ってもらうことになったが、僕に養育の資格がないと判断され、長女が6歳の時に政府機関が僕ら親子を引き裂いた。『お父さん、私赤ちゃんの頃、変な光線浴びませんでしたか?』二人が別々に暮らす前日に、彼女が突然言った。なんとそれは彼女の母が、子供の頃よく父母に言って困らせた言葉だった。妻はこの星でうまれたと僕に言った。しかし僕は、妻も月移民の生き残りだと漠然と思っていた。その瞬間、それは確信となった。妻や彼女だけでなく、この水の星に馴染めない僕こそがいつも思っていたことだったのだ。
ごめんなさい(ありがとう)
ありがとう 全ての人に
ありがとう すれ違いの愛に
ありがとう 昨日の人は
ありがとう 厳しい日々を
言い過ぎでした 友達もいないし
たった一人 心許せる君に
ごめんなさい 乾いた出会いに
ごめんなさい 過剰な愛に
ごめんなさい 孤独な部屋で
ごめんなさい 困惑の現実(いま)を
言い過ぎでした ここへ来て間もないし
馬鹿げた夢 追いかけてただけ
お父さん 僕子供の頃 一度だけ
変な光線みたいなヤツ 浴びませんでしたか?
そうあの左手の小指の骨折の時
あれからどうも変なんです
研ぎすまされた感覚
誰にも理解されない
処理能力 速すぎて
自分の言葉が追いつかない
ありがとう 空っぽな嘘に
ありがとう 感謝のしるしに
ありがとう 心無い本音で
ありがとう 壊れた世界は
言い過ぎでした 知ったかぶりです
タワゴトです ほっといてください
ごめんなさい 些細な罪に
ごめんなさい 懺悔のしるしに
ごめんなさい イラつく僕が
ごめんなさい いつかお返しを
言い過ぎでした 心さらけ出せない
努力に免じ 触れないでください
お母さん 僕と二人 見上げた空に浮かんだ
見たことも無い文字って 一体全体なんでした?
そうあの虹の下のちっぽけないつものやつ
まるで誰も気づいて無いようなんです
みんなの言葉がわからない
全く心に響かない
うわの空 装って
今日も愛想笑いの相槌を
ありがとう ありがとう
ごめんなさい ごめんなさい
友達もいないし ここへ来て間もないし
心許せる君だけに 言っておこう
迷惑だろうけど
ありがとう 全ての人に
ありがとう すれ違いの愛に
ありがとう 昨日の人は
ありがとう 厳しい日々を
言い過ぎでした 友達もいないし
たった一人 心許せる君に
ごめんなさい 乾いた出会いに
ごめんなさい 過剰な愛に
ごめんなさい 孤独な部屋で
ごめんなさい 困惑の現実(いま)を
言い過ぎでした ここへ来て間もないし
馬鹿げた夢 追いかけてただけ
お父さん 僕子供の頃 一度だけ
変な光線みたいなヤツ 浴びませんでしたか?
そうあの左手の小指の骨折の時
あれからどうも変なんです
研ぎすまされた感覚
誰にも理解されない
処理能力 速すぎて
自分の言葉が追いつかない
ありがとう 空っぽな嘘に
ありがとう 感謝のしるしに
ありがとう 心無い本音で
ありがとう 壊れた世界は
言い過ぎでした 知ったかぶりです
タワゴトです ほっといてください
ごめんなさい 些細な罪に
ごめんなさい 懺悔のしるしに
ごめんなさい イラつく僕が
ごめんなさい いつかお返しを
言い過ぎでした 心さらけ出せない
努力に免じ 触れないでください
お母さん 僕と二人 見上げた空に浮かんだ
見たことも無い文字って 一体全体なんでした?
そうあの虹の下のちっぽけないつものやつ
まるで誰も気づいて無いようなんです
みんなの言葉がわからない
全く心に響かない
うわの空 装って
今日も愛想笑いの相槌を
ありがとう ありがとう
ごめんなさい ごめんなさい
友達もいないし ここへ来て間もないし
心許せる君だけに 言っておこう
迷惑だろうけど